台湾でLGBTQ+のスポーツ祭典「エイジアンプライドゲームズ」開催 主催者の語る大会の意義とは

©︎Taiwan Gay Sports and Movement Association

◆当事者ではないコミュニティ支持者による参加が3割
 新型コロナの影響で台湾国内在住者限定での開催となったものの、アジアで唯一同性愛者の婚姻が認められている台湾には、世界各国からの移住者がおり、25ヶ国を超える国と地域を代表する参加者合わせて2700名が参加した。「参加者の70%がLGBTQ+のコミュニティに属しているが、30%はアライと呼ばれるコミュニティを支持するいわゆるストレート(異性愛者)たちだった」とヤンさん。

「No Gender & Age Limit」を掲げ、年齢も性別も制限なく参加できるスポーツの祭典にするため、さまざまな配慮が行われた。競技によっては3つの部門が設置された。通常の競技会同様のルールに従い、競技経験のレベルと、生まれた時の性別に分けて戦う「競技選手部門」と「一般部門」に加え、ジェンダーアイデンティティに沿って参加する「ハッピー部門」だ。ハッピー部門には、生物学的には男性が女性として参加したグループもあったという。

バスケットボール競技での一コマ|©︎Taiwan Gay Sports and Movement Association

 日本からは5名の選手が参加。男子5000m走では、有吉英三郎さんが3位に入り銅メダルを獲得した。また台湾で活躍する日本人俳優兼モデルの大谷主水さんは、台湾人とペアでボディービルディングの競技に参加したという。

男子5000m走で銅メダルに輝いた台湾在住日本人の有吉英三郎さん(右)|
©︎Taiwan Gay Sports and Movement Association

Text by 寺町 幸枝