ヒップホップが初の主役、スーパーボウル・ハーフタイムショーのハイライト

Chris O'Meara / AP Photo

 2月13日、米国アメリカン・フットボールの頂点を決定するゲーム、スーパーボウルが開催された。毎年さまざまなアーティストが豪華なコンサートを繰り広げることで注目される、試合のハーフタイムのパフォーマンスにて、今年はヒップホップのアーティストが初めて主役となり話題となった。その意義とは。

◆全米が注目する文化イベント、スーパーボウル
 毎年2月上旬の日曜日に開催されるスーパーボウルは、米国のプロアメリカンフットボールリーグであるナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の優勝決定戦。2021年シーズンの覇者を決定する第56回スーパーボウルは、今年の2月13日にロサンゼルス都市圏のSoFiスタジアムで開催。ロサンゼルス・ラムズとシンシナティ・ベンガルズが戦い、23対20でラムズが優勝を決めた。

 試合開催の日曜日はスーパーボウル・サンデーと呼ばれ、米国では家族や友人たちの間で試合観戦パーティーが開催され、アメフトやスポーツに普段あまり関心がない人も含め、感謝祭やクリスマスのような盛り上がりを見せるポップカルチャー・イベント。試合を生で観戦できるのは、関係者を含めた限られた人々だが、多くの人々がテレビで観戦し、視聴率が注目されるとともに、多くの企業がスーパーボウルの広告枠に投資する。そして、試合のハーフタイムには、毎回著名な音楽アーティストが豪華なパフォーマンスを繰り広げる、ハームタイムショーが開催される。ハーフタイムショーは90年代までは、大学のマーチングバンドが演奏していたが、90年代以降はポップアーティストがパフォーマンスするのが恒例となった。1993年にはマイケル・ジャクソン、2007年にはプリンス、2012年にはマドンナ、2013年にはビヨンセなどがパフォーマンスを披露した。

Text by MAKI NAKATA