ふわふわの美味しさに開眼 日本の食パン、オーストラリアで人気に

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 欧米では健康志向もあり、雑穀などを混ぜた硬めで色の濃いパンが好まれる。しかし近年は、白く柔らかい日本の食パンが人気になっている。オーストラリアでは、さまざまな具を挟んだ日本式のSando(サンド)が人気で、日本発の逆輸入文化が存在感を増している。

◆白パンとは別物 豪では異質の食パン
 オーストラリアでは、サワー種を使った歯ごたえのあるパンに好みが偏りがちだという。穀物を混ぜたブラウンブレッドやライ麦パンなどが全体の売り上げの33.5%となっており、37.6%を占める伝統的な白いロールパンでも、穀物やナッツなどの繊維質を加えたものが増加している。(ガーディアン紙

 スライスした角型の白パンは豪にも存在するが、西洋のパン文化のなかでは食パンは異質な存在だ。日本の食パンにはバター、ミルク、クリームが入っているため、英語で「ミルク・ブレッド」と呼ばれており、一般的な白パンに比べて脂肪分が高いとされている。また、生地に使用する小麦粉の一部に熱湯を加えて作る湯種を使うことで、中はふんわりもっちり、外はカリカリで薄く香る仕上がりになると、メルボルンのパン職人がガーディアン紙に説明している。

Text by 山川 真智子