オペラ、ミュージカル、コンサート……舞台芸術再開に高いハードル

Evan Agostini / Invision / AP

 新型コロナのパンデミックで、音楽、演劇などの舞台芸術部門が、世界的に再開困難となっている。劇場のみならず、音楽家、役者から裏方までも、生活の目途が立たない状況だ。厳しい感染防止策を取り開催されたイベントもあるが、舞台芸術復活への道は険しい。

◆灯りが消えた……ミュージカル、オペラも中止
 米CNBCは、コロナウイルスがライブシアター業界をダメにしてしまったと述べる。毎週数百万枚の人気ミュージカルのチケットを売り上げていたブロードウェイは年内休業となっており、再開の日程も何度も延期されている。メトロポリタンオペラも2020-2021シーズンは中止と発表され、ほかの興行の開催判断にも影響を与えると見られている。

 劇場やコンサートホールを満員にするビジネスはリスクが高い。コロナウイルスは屋内で、とくに人と人との間隔約2メートル以内で感染するとされているからだ。大声で話すことや咳をすることと並び、歌うことも飛沫、エアロゾル感染を引き起こす危険な行為と見られている。

Text by 山川 真智子