こんまり通訳の飯田さんがすごい! 「ブームの陰の立役者」と米メディアも賞賛

Denise Crew / Netflix via AP

 片づけコンサルタント近藤麻理恵さんのNetflix番組「KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~」が世界的ヒットとなっている。近藤さんが全米の片づけられない家庭を回り、断捨離を指導する番組だが、実は彼女がアメリカ人に語りかけるのは日本語だ。近藤さんの言葉を英語にするのは通訳者の飯田まりえさんで、そのプロフェッショナルな仕事ぶりが、米メディアに絶賛されている。

◆アートを愛する才女 独学で通訳に
 飯田さんは幼少のころから日本とアメリカを行き来してきた。ニューヨーク大学で文学と映画研究を専攻し、コロンビア大学でアメリカ研究の修士号を取得した才女だ。もともと執筆活動に興味があり、これまで映画の脚本、映画批評や小説なども書いている。

 ウェブ誌『クオーツ』によれば、通訳者としての初仕事は、2006年に映画のプロモーションのため来日した米俳優イーサン・ホークの通訳だった。当時は映画の製作会社で翻訳者として働いており、本物の通訳が到着するまでの1日だけの仕事だったそうだ。もともと通訳になろうというつもりはなく、真剣に通訳の仕事を学び始めたのはコロンビア大学を卒業した2011年以降だ。独学で始めたが、ニューヨークにはたくさんの熟達した通訳がおり、彼らから多くを学んだという。

 通訳には様々な専門があるが、芸術・文化に関心があったこともあり、飯田さんは自然にクリエーターやアーティストとの仕事に向かっていった。今では、日本関連の芸術や出版物で頼るならこの人、という地位を確立しており、カンヌ映画祭、エミー賞を授与するテレビ芸術科学アカデミーなどの仕事を経験している。近藤さんと出会ったのはニューヨークのジャパン・ソサエティーで、2016年から3年間、彼女の通訳を務めている。

Text by 山川 真智子