ファストフード離れの欧米 “自宅でおいしく健康的”がトレンドに

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 最近よく聞くのが「ファストフードは消えていくのでは」という意見であるが、日本における2017年の状況では売り上げは伸びている。その一方でアメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは2年ほど前からマクドナルドをはじめとするファストフードの不振が騒がれ、ファストフードに代わる新しい食生活ブームが広がっている。

◆フード配達サービスでデリバリー
 最初に、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどで広がっている食生活のトレンドを見てみたい。これには2つの種類がある。1つ目は、英テレグラフ紙で紹介されている飲食店から料理をデリバリーしてもらうやり方だ。

 デリバリーは日本語で言えば出前のことで、日本でも古くからある文化なので珍しくないが、欧米でブームとなっている背景には、近年、結婚してもフルタイムで仕事をする女性が増えていることがある。仕事が終わってから買い物をして調理するには時間がかかり、仕事の後では身体も疲れている。でも、デリバリーなら仕事から戻ってすぐ食べられる。その便利さが買われているようだ。しかも少し前までは、飲食店にできたものを取りに行っていたが、今はウーバーなどのフード配達サービスが簡単に利用でき、店屋物のデリバリーがより身近になった。

 また、豪オーストラリアン紙によれば、店屋物のデリバリーにおいては、ファストフード店は出遅れており、普通のレストランが優勢となっているとのことである。ファストフードにはもう飽きて、レストランからの「おいしい」料理を食べたいということもあるかもしれない。

◆健康志向にマッチした食材のデリバリー
 2つ目のトレンドは、1つのレシピに基づいて食材をパッケージし、レシピといっしょに宅配してくれるサービスである。このサービスは、忙しいが店屋物では健康への不安が残るので、新鮮な食材をデリバリーしてもらい、家庭で調理して食べたいという人に人気がある。

 オーストラリアではこうした健康志向の人は、ファストフードを利用することもほとんどない。特に子供のころにファストフードで育った30代から40代前半の世代に多く、自分たちがしたことを繰り返したくないのか、自分たちの子供にはファストフードを食べさせず、より新鮮で健康に良い食品をと躍起になっている。しかも、前述のように女性は結婚しても仕事を続ける場合が多いので、健康志向と忙しいライフスタイルの両方を満足させてくれるという点で、この食材デリバリーが人気を呼んでいるのである。

Text by Setsuko Truong

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