どのスポーツが健康と長寿のために最善であるか?

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 エアロビクス、サイクリング、サッカー、ラケットスポーツ、ランニング、水泳の6つの一般的なスポーツ分野の健康への効果についての証拠を補強するために、近年、80,306人の成人英国人のデータを分析した。この研究により、それぞれのスポーツ分野参加者において、エアロビクスは27%、サイクリングは15%、ラケットスポーツは47%、水泳は28%の死亡の危険性の低下が明らかになった。

 サッカーとランニングに関しては(それぞれ18%、13%の)死亡の危険性の低下が調査対象から読み取れるが、これらの標本データが人口全体に亘って適応されるのかどうか結論づけることができなかった。このような統計的に“有意でない”結びつきは、“関係がない”とか、“証拠として役に立たない”とは解釈されるべきではない。標本データから読み取れる効果が偶然であったのか、人口に反映される本当の効果であるのか、単に分からないだけである。

 以前にアメリカ人中国人男性と、デンマーク人を対象として行われた研究の結果によると、ランニングは死亡の危険性の低下(27-40%)に大きな関連があった。2015年の調査はサッカーに関連する多数の健康への効果を明らかにした。

◆スポーツをするべきであろうか?
 全てのアマチュア・プロのスポーツ選手の年間負傷率は6%前後である。しかし、負傷の発生率、種類と重度はスポーツによって大きく異なる。幸運にも、専門家はスポーツによる負傷の50%は防止可能であると助言している。負傷の危険性に関してスポーツメディスンオーストラリア(SMA)は、その負傷に関するデータ表の中で、彼らの詳細な負傷防止ガイドラインに従うことで危険性を最小限度に抑えることが出来るとしている。

 50年以上前に、ウィンストン・チャーチル卿は彼の長寿の秘密を聞かれ「スポーツ」と答えたそうだ。「私はこれまで一度も何のスポーツもしたことがない」と。

 私達はウィンストン卿の例に従うべきか、それともスポーツは健康に効果があるという最近の研究結果に従って行動すべきであろうか。スポーツには負傷やスポーツをすることに関連する否定的な結果(運動中の突然死など)の可能性を除外することはできないが、スポーツをすることによる潜在的な効果は危険よりも上回る。

◆どのスポーツを選択するか?
 全ての種類のスポーツの健康への影響について結論に達するまでには数十年かかるかもしれない。その間、テレビの前に座り、研究者が最終的な結果を発表するのを待つべきか?いいえ。負傷の危険性を軽減するよう努力すると共に、あなたの好きなことを追求して、手ごろでやりやすいあなたが楽しめるスポーツ活動を選んでみるといだろう。

 そうすることにより、あなたが実質的に健康効果を得られるほど長期に及び、やる気を持って活動を継続できる可能性が高くなる。

運動と健康に関するDr. Pedisicの研究論文はこちら: http://bjsm.bmj.com/content/51/10/812

This article was originally published on The Conversation. Read the original article.
Translated by Conyac

The Conversation

Text by The Conversation