富士山で下山できず立ち往生していた外国人 アックスやヘッドライトもなく不十分な装備
老若男女問わず親しまれているスポーツである登山。
特に富士山に関しては、「一度は登ってみたい」と考えている人が多いのではないでしょうか。
しかし、甘く見積もってはいけません。
富士山で立ち往生していた外国人を救助
Xの登山コミュニティに警鐘を鳴らしたのはまっつんさん(@red_mattun)。
登山訓練で訪れた富士山の下山中に、立ち往生している外国人を見つけ話しかけました。
この時は既に日が暮れかけて気温が下がったことにより、雪面が固くなっていました。
それにも関わらず、外国人登山者は雪面に突き刺し支点として利用する「アックス」という道具を持って無かったのです。
このアックスが無いと、雪面で滑ってしまった場合に止まることが出来ず、危険度が大幅に上がってしまいます。
さらに、外国人登山者はヘッドライトも所持しておらず、帰り道が分からない状態。
結局まっつんさんはこの登山者にアックスを貸し、下山に同行しました。
まっつんさんが厳しめに注意したところ、登山者は少ししょんぼりしていたといいます。
このような軽装備登山者の事故を防ぐために、富士山の登山に関して「登山届制度を採用しても良いのでは」とまっつんさんは提言しています。
あくまで一個人の意見だと前置きした上で、
「富士山も夏と冬とは条件や難易度がかなり異なりますので、閉山期間は事前の届け出制とするのもよいかと思いました。
場合によっては届け出を受理せず却下する場合も必要かもしれません。
例えば不十分な装備計画であったり日程計画であった場合です。ただ、届け出制度を外国人の方にどのように周知するかは検討しなければならないかとも思います」とコメントしました。
一方で、雪の時期における富士山登山の規制が厳しくなると、海外の高所登山を目指す日本のクライマーにとって国内唯一のトレーニングの場が無くなってしまうのではという懸念もあるといいます。
人命優先なのはもちろんですが、規制の厳格化に手放しで賛同できないという姿勢を見せました。
登山の下調べは手を抜くと命に関わることもあります。
これから登山を楽しもうとしている方は、しっかりと準備をしてから挑んでください。
海外からの登山者が日本の登山情報にアクセスできる環境作りも求められています。