歩道を爆走するバイク 数百枚もの性的チラシをばら撒き

「Fカップ大学生、江南全域ピックアップ可能」「20代女子大生 ビール飲み放題」「シャツルーム」……。

【動画】路上にばら撒かれ、捨てられている大量の「売春チラシ」

韓国を訪れた編集部がソウルの路上で目にしたのは、いかがわしい文言が並ぶ風俗店の売春チラシ。

鮮やかな赤や青、黄色で視界に入るとすぐに気付きます。

韓国でばら撒かれていた「売春チラシ」

このチラシをばらまいていたのはバイクに乗った男性。

このようなチラシを撒く人たちは「配布族」と呼ばれています。

編集部が目撃した限りでは、「頒布族」は19時〜20時頃になると活動し始め、雨が降ったら時間をズラしてばらまいているようでした。

彼らは人が通る歩道ならば所構わずチラシをばら撒き、歩いている背後から突然バイクで飛び出すといった危険な場面も。

現地の人々はチラシを拾わず、特に気にしていない様子だったため韓国ではよくあることのようです。

しかし、事情を知らない観光客に交通の危険が及ぶという点以外でも、売春チラシのばら撒きは街の景観保護や子供の教育の観点から韓国国内で問題視されています。

編集部は黄色いベストを着用した清掃員らがチラシを回収しているのを目撃。

彼らは民生司法警察団や自治区ごとの取り締まりチームのメンバーだと考えられます。

KOREA WAVEによると民生司法警察団は、チラシの流布者を検察に送致する権利を持っていますが、チラシに書かれた電話番号は売春仲介者のもので、実際の売春業者に辿り着くのは困難だといいます。

韓国ではそもそも区役所の許可を受けていない広告チラシを配布すると、すべて処罰対象に。

加えて、売春斡旋チラシのようなわいせつチラシは、屋外広告物法第5条と青少年保護法第19条に従い最大500万ウォンの罰金という厳格な刑罰が下されます。

しかし、このような売春チラシをばら撒く不法業者の捜索は難航しているため、不法業者がチラシをばらまいては清掃員や路上前にある店の店員が回収するというイタチごっこが行われているようです。

実際、昨年回収された不法チラシは22万~23万枚に上るにも関わらず、実際立件で来たのは0件だといいます。

韓国国内の治安悪化だけではなく、観光客の身にも危険を及ぼしている不法業者による売春チラシのばら撒き。

今後しばらくは、韓国旅行の際に歩道を走るバイクに気を付ける必要がありそうです。

Text by 楊文果