ノルウェーの海にそびえ立つ美しき石油リグ 孤立した海での従業員の生活は?
◆採掘を支える高度な安全体制
海上油田での労働は必ずしも安全とは言えない。特に、ノルウェー海は厳しい気象条件で知られる。ドラウゲンのプラットフォームも高波や強風に耐えなければならない。
このような厳しい環境や採掘施設としてのリスクを考慮し、高度な安全体制が整えられている。ノルウェー石油博物館がその詳細を紹介している。プラットフォームには中央制御室(CCR)が設置され、生産プロセス全体をモニタリングしている。万一火災やガス漏れが発生した場合には、この中央制御室で状況を検知し、消火設備や非常用電源などの稼働状況を集中的に監視・制御する。
事故が発生した際には、生産パイプライン全体が自動的に運転を停止する仕組みだ。プラットフォーム上の限られたインフラで非常事態に対応できるよう、綿密な訓練も実施されている。怪我人が発生すれば、食堂が臨時の救護室に転用され、最大で7人を収容することができる。