テスラ離れ、トヨタが最大の受け皿に 次もEVは半減

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 アメリカで電気自動車(EV)市場の潮流に変化が起きている。これまでテスラから他社へ乗り換える人の多くは次もEVを選んでいたが、2026年第2四半期はその割合が前年同期の40.2%から22.0%へ急減した。一方で、ハイブリッド車を選ぶ割合は過去最高を更新。米自動車情報会社Edmunds(エドマンズ)の分析からは、EV市場が新たな転換点を迎えつつある姿が見えてくる。

◆テスラ離脱者のEV回帰率が半減
 エドマンズは、フランチャイズディーラーでテスラを下取りに出し、新車を購入した顧客の動向を分析した。

 それによると、テスラから他社へ乗り換えた人のうち、再びEVを購入した割合は2025年第2四半期の40.2%から、2026年第2四半期には22.0%へとほぼ半減した。一方、ハイブリッド車を選んだ割合は13.1%から20.5%へ上昇し、過去最高を記録した。

 また、ガソリン車を選ぶ割合も31.4%から40.1%へ増加しており、テスラを離れた人の一部は、EVだけでなく従来の内燃機関車へ回帰していることがうかがえる。

◆ハイブリッドが「最適解」に
 エドマンズのインサイト責任者ジェシカ・コールドウェル氏は、「現在の大きな流れは、消費者が求める『ちょうどよい選択肢』をハイブリッド車が提供していることだ」と指摘する。

 同氏は、連邦政府のEV税額控除終了によってEVの経済的な魅力が薄れるなか、既存自動車メーカーが「バッテリーEVに全面的に依存せず、高い燃費性能を求める顧客」を取り込んでいると分析。「EVに乗っていた経験者までがハイブリッドへ移行している事実は、テスラだけでなく市場全体の変化を物語っている」と述べた。

◆最大の受け皿はトヨタ
 乗り換え先ブランドにも変化がみられる。

 エドマンズによると、2021年第2四半期にはテスラからの乗り換え先として7番目だったトヨタは、2026年第2四半期には17.3%を占め、首位となった。一方、かつて乗り換え先の中心だったポルシェ、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツのドイツ高級4ブランドの合計シェアは、2021年第2四半期の36.9%から12.8%へ大きく低下した。

 エドマンズのインサイト担当ディレクター、アイバン・ドラリー氏は、「モデルSとモデルXの終了は、テスラが高級ブランドとしての時代を終えたことを意味する」と指摘。「ドイツ高級ブランドは、かつてテスラからの乗り換え先の3分の1以上を占めていたが、現在は約7台に1台まで低下し、最大の受け皿はトヨタになった」と分析した。

 なお、この分析は、フランチャイズディーラーでテスラを下取りに出して新車を購入したケースを対象としており、テスラやリビアン、ルーシッドなど、直販方式を採用するメーカーへの乗り換えは含まれていない。

Text by 白石千尋