パリ五輪デビューの「空飛ぶクルマ」披露 時速110キロ、2人乗り

パリ航空ショーで披露されたボロコプター2X(6月19日)|Lewis Joly / AP Photo

◆搭乗料金は安い? 高い?
 車より速く、渋滞のおそれもなく、CO2を排出せず、ヘリコプターと違って静かな移動方法であると、同社は太鼓判を押す。

 気になる搭乗料金は未定だが、1人1キロあたり3~4ユーロと見積もられている。35キロの移動であれば約105~140ユーロとなる計算だ。これを高いと思うか安いと思うかは、移動の緊急性や人数、それにパリの渋滞で苦労した経験の有無で変わってくるのだろう。

◆輸送・移動の常識を変えるか?
 今回のル・ブルジェの航空ショーでは、ボロコプターのほかにもドイツのリリウム社、ブラジルのイブ社、中国のEHang社、アメリカのアーチャー社といった面々がそれぞれeVTOLの可能性を披露した。有人飛行だけでなく、医療物資の輸送などへの活用も検討されているという。20minutes紙によれば、アーチャーは2025年からアメリカでの実用化に向けて動いており、中国のオートフライト社は2024年に中国で物資輸送用のeVTOL貨物の認可を取得し、2027年には欧州で人の輸送に関わることを視野に入れている。

Text by 冠ゆき