「無性に欲しくなるクルマだ」いすゞ D-MAX新型AT35、圧倒的な存在感と魅力のオフロード性能

いすゞ自動車

◆高いドライビング・ポジションには慣れが必要?
 たくましい大径タイヤの影響もあり、車高はずいぶんと高く設定されている。視点の高い運転席になじむには、ある程度の慣れが必要となりそうだ。実走行を行ったトップ・ギアは、「怖がってしまう。最初は自分が。次に対向車が」と述べている。高いドライビング・ポジションからD-MAXのような巨躯を操るような経験はあまりなく、大きさに慣れるまで時間を要するとのことだ。だが、次第に馴染んでくると運転は楽しくなり、「道徳心を備えた学校のガキ大将」が街を行くようにすら感じられたという。

 乗り心地については英オート・カー誌が、「大幅に改善された」と述べている。ダンパーと巨大なサイドウォールが衝撃の大部分を吸収し、運転席には不快な振動が伝わりにくくなっている。同誌は「標準のD-MAXと比べたとき、AT35のハイライトの一つは、その向上した乗り心地にある」と評価している。

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 ただし同誌は、ディーゼルエンジンを弱みとして指摘している。トヨタとフォードが2種類の馬力のエンジンを用意しているのに対し、AT35は162bhpの1.9リットルディーゼルのみだ。発進するとすぐ2速に上げる必要があるなど、「力強い部類ではない」とも述べている。オフロードに耐えるトルクはあるものの、ルックスに見合ったさらなる力強さが欲しいと記事は指摘している。

◆イギリスで販売中
 いすゞ D-Max アークティック トラック AT35はイギリスで販売中だ。ベース価格はMTモデルで4万7104ポンド(約756万円)となっている。ATモデルは4万8604ポンド(約780万円)からの設定だ。

Text by 青葉やまと