「電車セラピー」の導入進むフランスの老人ホーム その効果とは?

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◆服用薬を減らす効果も
 認知症患者の不安を軽減するメリットは大きい。トレイン・セラピーを併用することで、アルツハイマー患者の向精神薬の使用を40%、徘徊を30%減らすことができたという報告もある(グラン・ビア)。

 さらに、アミアンで行われた調査では、約半数(49.4%)の体験者がトレイン・セラピーで過去の思い出を語りだしたということで、「電車旅」は脳への良い刺激になる可能性がある(同上)。

◆フランスではレンタルできるセラピートレインも登場
 8年前イタリアで生まれたトレイン・セラピー施設の設置費用は約4万ユーロ(約580万円)と高額であるため、フランスでは2019年にセラピー・トレインを扱うスタートアップが誕生した(サンテ・アシャ・アンフォ)。販売価格はイタリアの半額である約2万ユーロ(約290万円)であるほか、月269ユーロ(約3万9000円)からのレンタルも受けつけている。

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Text by 冠ゆき