「日産にとって大きな躍進」英誌がアリアを満点評価「ライバルは心配を」

日産自動車

 「リーフ」でEVの一時代を築いた日産が、満を持してクロスオーバーEVの「アリア」を発売した。イギリスでは、流行のEVにひねりを加えたデザインと、パワフルで快適な走りが話題を呼んでいる。

◆リーフ以来の新型EV
 日産は10年以上前、まだEVが現在ほど普及していなかった時代にリーフを投入し、競合他社を大きく引き離した。今回発売のリーフは、同社が欧州でリリースするフルEVとしてはわずか2種目ながら、以前にも増して完成度の高いモデルだとして早くも注目を浴びている。英オート・エクスプレス紙(7月1日)は、「日産にとって正しい方向への大きな躍進」「ライバルたちは心配した方がいい」と述べ、5点満点中5点の高評価を与えた。期待を裏切らない出来栄えだと捉えたようだ。

 具体的なライバルは、欧州でEV市場を牽引するヒョンデおよびキアと、フォルクスワーゲンとなるだろう。英カー誌(7月1日)は、ヒョンデ アイオニック5、キア EV6、VW ID.3などを競合に挙げている。これらは互いに近いフォルムを採用するなか、アリアのデザインはかなり違った路線を歩んでいる。大型のホイールや、リア側を真一文字に横断するライトなどが個性を主張する。同誌は「良い報せとして、消費者は態度を和らげており、もはやラディカルな見た目のEVを恐れていない」と述べ、ユニークなデザインのアリアが市場に受け入れられるとの見方を示している。まるで日本の禅のようなミニマルなインテリアとあわせ、「内外ともにコンセプトカーのようなルックス」を誇るとの評価だ。

Text by 青葉やまと