ツイッターを改革か? マスク氏取締役就任への期待と不安
ツイッターの筆頭株主となったテスラCEOのイーロン・マスク氏が、同社の取締役に就任することが発表された。マスク氏はツイッターのヘビーユーザーで、8080万人のフォロワーを持つ。取締役就任の意図が注目される。
◆メディア獲得は富豪界のトレンド? 筆頭株主で取締役に
マスク氏は29億ドル(約3600億円)でツイッター社の株式の9.6%を取得して筆頭株主になった。これにより同社の株価は25%上昇したが、世界一とも言われる資産を持つ同氏の動機が金であるはずはないと政治誌ポリティコは述べる。
近年、アマゾンのジェフ・ベゾス氏のワシントン・ポスト買収などのように、富豪によるメディア獲得が増えている。マスク氏も遅ればせながらこの金銭を超えたステータス獲得に参入したとも思える。しかし多くの場合は不振に陥ったメディア救済が目的だ。ツイッターはほぼ自立しており、失われた栄光を取り戻すために富豪の助けは必要ない。マスク氏の場合は、その強いツイッター愛から、すべてを買って自由にしようという意図があるのではないかとポリティコは見ている。
もっともロイターによれば、マスク氏が同社の取締役である限り、個人またはグループのメンバーとしてツイッターの株式の14.9%以上は所有できない。よってマスク氏の取締役就任により買収提案が阻まれる可能性があるという。マスク氏は同社買収に関心を示していないとロイターは伝えている。
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