「ソニーカー来るか」「モデルYのよう」ソニーが新型VISION-S披露 米誌は量産化に期待

Joe Buglewicz / AP Photo

 ソニーグループは米ラスベガスで開催されている「CES 2022」にて、EV SUVのプロトタイプとなる「VISION-S 02 SUV」を出展した。同社は2022年春に事業会社「ソニーモビリティ株式会社」を設立し、EV市場への本格参入を検討する予定だとしている。

◆ソニーらしいEV SUV
 VISION-S 02 SUVは仕様の随所に、ソニーらしい遊び心が垣間見える。最もユニークな特徴のひとつが、PlayStationへのアクセスだ。同乗者はゲーム機本体を持ち運ぶことなく、車内からリモートでPlayStationにアクセスしたり、クラウドに保存されたデータに接続したりすることができる。自動車ジャーナリストのロナン・グロン氏は米オート・ブログ誌(1月5日)への寄稿の中で、「自動運転は、ソニーの本業からすると、ある意味で予想外の動きだ。同社の得意分野はエンターテインメントであり、VISION-S 02はそれをうまく反映している」と評価する。

 また同誌によると、02 SUVは現在BRAVIA XR専用として展開しているストリーミングサービス「BRAVIA CORE」と連携する。これにより、前方パノラミックスクリーンおよびリアシートの各席のディスプレイで映像作品を鑑賞可能だ。さらに、車両のディスプレイテーマや加減速音まで、細かなカスタマイズに対応する。すでにソニーのエコシステムに馴染んでいるユーザーはもちろんのこと、EVにいっそうの新鮮味を求めている人々も満足させてくれそうだ。

 シートのコンフィギュレーションは4人乗りまたは7人乗りに対応するものの、車体はかなりコンパクトな部類となる。米ロード・ショー誌(1月4日)は、「丸みを帯びていてコンパクトなその形状は、テスラ モデルYを思い起こさせる」と述べ、実際のサイズもほぼ同じだとしている。

Text by 青葉やまと