米国トヨタは10月27日、インスタグラムに既存型カローラのインテリア写真を投稿した。一見したところ何の変哲もないこの画像は、実は未発表のホットハッチ「GRカローラ」に関する情報の宝庫だったようだ。およそ1ヶ月を経たいま、暗示に満ちたティザー画像であったことをネット上のユーザーが発見し、極めて巧妙なヒントだと話題になっている。

◆カローラの画像に隠しメッセージ
　話題のショットは、カローラの室内をドライバーズ・シート側から捉えたものだ。センターコンソール、ダッシュボード、そしてその向こうに広がる風景を確認できる。フロントガラス越しに見えるのは、ひなびたモーテルとそこを立ち去る男女の姿だ。二人の視線は互いに逸れており、荒涼とした風景と相まってやや緊迫した空気感を漂わせる。一見したところ旅をテーマにした単純なイメージ・ショットのようでありつつも、インスタグラム上の投稿本文は「Keep them guessing…（気を揉ませておこう……）」と綴られている。ティザー画像であることを示すささやかなヒントとなっていた。

　この画像には、GRカローラのスペックにまつわる暗示があちこちに散りばめられている。いずれも巧妙にカモフラージュされているが、もっともわかりやすいのは外観に関するヒントだろう。モーテルと男女が織りなすストーリー性に目を奪われがちだが、男性の視線を注意深く辿ると、その先のはるか遠方に一台のクルマを確認できる。これこそ、GRカローラそのもののようだ。米自動車メディアのジャロプニック（11月23日）は、「まずは背景に注目してください。右遠方に見えるのはおそらくカローラGRで、カモフラージュ柄が施されているようです。ディテールを確認できないよう、かなり遠くに写っていますが」と紹介している。同誌は『瞬きすれば見逃してしまう：トヨタがGRカローラを最も巧妙な方法でほのめかす』との見出しで記事を掲載し、本ティザー画像について詳しく扱っている。