「感動的な燃費」ホンダHR-V、英誌レビュー ハイブリッド・パワートレインの評価は?

本田技研工業

◆スポーティーではないが、実用的なパワートレイン
 新型HR-Vはまた、全車ハイブリッド仕様となる。カー誌はこのパワートレインこそが「HR-Vを実用主義者向けのクルマたらしめている唯一無二の指標」だとしている。「先に言っておくと、HR-Vは遅い」とし、高速ではパワー不足を感じることが否めないとしている。そのうえで、一般的な街乗りではモーターの瞬発力が威力を発揮し、信号待ちからの発進時などに活力を与えてくれると同誌は述べている。街乗りでは主としてモーター走行、高速道路上ではエンジンとモーター両方による駆動が多くなるはずだ。同誌の試乗ではカタログ燃費より良好な結果が出て、「素晴らしい」と評価している。

 ワット・カー誌もハイブリッドのパワートレインを肯定的にみている。プラグイン・ハイブリッドではなくガソリンを必要とするHV方式ではあるものの、「感動的な燃費」になっているとの評価だ。本体価格が他社のラインナップよりも高いものの、装備の充実を考えると妥当であり、さらに燃費の良さによって「HR-Vはコスト面での魅力を相当に備えている」と記事は述べている。一方でパワートレインには弱みもあり、エンジンの回転数を上げるとノイズが最大限にまで高まり、ジャズ(フィット)やC-HRなどのライバル勢と比較しても大きめの騒音と振動が発生してしまうようだ。

◆欧州で販売中
 スマートなスタイリングと実用性十分のハイブリッド・システムを備える新型HR-Vは、イギリスでは3グレードでの販売となる。ベースモデルの「エレガンス」はホンダ・コネクトとホンダ・センシングに対応し、2万6960ポンド(約418万円)からの設定だ。このほか、ヒーター付きハンドルと電動ミラーなどを備えた「アドバンス」、そしてブラックとオレンジのツートンカラーでデザイン性を追求した「アドバンス・スタイル」を用意した。いずれのグレードも現地ですでに販売中だ。

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Text by 青葉やまと