「350Zと同じ興奮」「新旧の融合、美しい」日産Z新型、米で発表

日産自動車

 日産は18日、ニューヨークで開催された発表イベントにおいて、新型「Z」を初披露した。日本名「フェアレディ Z」に相当する。歴代モデルの懐かしさと新鮮味をバランスよく融合させたデザインが好評だ。パフォーマンスと価格の絶妙なバランスも注目されており、スカイライン 400Rと同等のエンジンを組み込みながら4万ドル前後のベース価格となっている。

◆新旧のデザインを融合
 シリーズはこれまで240Zや350Zなど数字を冠してきたが、新型はシンプルに「Z」の呼称となる。米ロード・ショー誌(8月17日)は「2023年型の日産 Zは数字を失ったが、より多くのものを得た」と紹介する。デザインでは新旧Zの歴史をさかのぼり、さまざまなモデルから特徴を吸収している。長さのあるエンジンフードにコンパクトなデッキというプロポーションは、まるでスポーツカーの手本のようだ。初代Zを思わせる輪郭、90年代のZ32にインスパイアされたテールランプなど、歴代のZらしさを随所に散りばめている。「親しみやすく親近感があり、モダンでありながらクラシック」だと同誌は表現する。

 新鮮な風を吹き込むため、新型Zはこうした伝統的なデザインにシャープな印象を加えた。米モーター・トレンド誌(8月18日)は、「240Zと300ZX、そしてモダンな350Zと370Zの特徴をまとまりある一つのデザインに融合させた、全体としてハンサムなスポーツカーである」と評価する。ルーフ上端の鋭いラインは、日本刀をモチーフにしておりシンプルで見栄えが良い、と同誌はコメントしている。

Text by 青葉やまと