「古き良きスタンザを思い出す」日産ヴァーサ、カナダで好評
◆合理的な小型車、スタイリングも洗練
アメリカでの意識と比べると、カナダでは小型車の購入に比較的抵抗がないようだ。カナダのドライビング誌(5月13日)は独特の表現を交えながら、「国境の南側で小型車は、まるでノンフライ調理器のなかに突如現れた濃縮ウランの塊のような不信と汚名を受けているが、この国ではそこまでではない」と語る。カナダではお得さを求める価値観が強いことや、小型車が人気となっているヨーロッパとの文化的な交流があることなどが影響しているようだ。
同誌はそんなカナダにおいて、日産ヴァーサが歓迎を受けるだろうと見ている。とくに限られた支出でやりくりしている家庭にとってありがたい存在になるとのことだ。1.6L4気筒の自然吸気エンジンを搭載するヴァーサは、124psを出力する。これだけでも日常での使用には十分だが、さらにシフトレバー上にスポーツボタンを配置し、エンジンの回転数を1000rpmほど高めることも可能だ。短所としては高速車線への合流時など、低速域での加速時にやや不快なまでの衝撃を受けることがあると同誌は述べるが、目立った問題としてはそれくらいだという。デザインに関しても「満足のいくスタイリングと合理的なインテリア」を備えているとし、「2021年のヴァーサはもはやベイルートのボロボロのタクシーのような外観はしていない」と述べ、その進化に納得している。
オート・トレーダー誌もスタイリング面を高く評価し、10点満点中9点の高得点を与えている。「日産はセダンラインナップのスタイリングについて非常に良い統一感を持たせており、この一番若い兄弟は輝くべき実例だ」と表現する。Cピラーを黒くすることでルーフに浮遊感を持たせたフローティング・ルーフや、特徴的なV字型のフェイスなど、スマートな印象を与える外観となった。
◆3グレードを用意
グレードは「S」「SV」「SR」の3つを取り揃える。エントリーモデルのSグレードは、価格は1万6498カナダドル(約149万円)からの設定だ。SVでは、オートマティック・クライメット・コントロールとブラインド・スポット・モニターなどを装備するほか、インフォテインメントがNissanConnectに対応し、さらに快適なドライブ体験を実現する。上位のSRグレードではLEDヘッドライトやスポーツタイプのシートを用意する。トランスミッションは基本的にCVTだが、SモデルではオプションでMTを選択可能だ。
2021年型日産 ヴァーサは北米ですでに発売中だ。
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