新型EV「ホンダe」、先行発売の英国で好評「これまでで最も独特な一台」
◆肝心の乗り心地は?
ホンダeは細部まで考え尽くされた設計となっており、気になる乗り心地も良好のようだ。カー誌は、床下にバッテリーを搭載しながらも、ほかのEVのように床面が高すぎないことを長所に挙げている。乗り降りの際に不便を感じることがないほか、運転席からの視点の高さも自然な範囲に収まっている。また、ホンダeはアクセルとブレーキを一つに統合した「シングル・ペダル・コントロール」を採用するが、その硬さに至るまで一般的なクルマと同じような感触に調整されている。先進の技術を導入しながら、極力違和感を減らすような配慮が伺える。
一方、新しい試みに馴染めなかったと感想を漏らすメディアもある。英BBCの番組『トップ・ギア』は、デジタル式のサイドミラーに目が慣れなかったと述べている。ホンダeでは本来ミラーがある位置にカメラが設置されており、ダッシュボード両端のモニターにその映像を映すしくみだ。しばらく使っていたところ目が混乱したと記者は述べているが、平面的なモニター映像では視差情報が得られないため、遠近感を掴みづらい点が災いしているのかもしれない。ただ、そのほかの事前に懸念していた要素については試乗後に不安が消えたという。たとえばキャビン内では、運転席から助手席前方まで帯状に広がる5つのモニターが目を引くが、こちらにはすぐに慣れたようだ。
◆スマート機能で利用時のストレスを軽減
ホンダが「都市型コミューター」として提案するホンダeは、近未来的なデザインと取り回しの良さを売りにした先進的なEVだ。前述のワイドスクリーンディスプレー中央部は車載通信モジュールのHonda CONNECTと連携し、コネクテッドカーを先取りする。また、「Hondaパーソナルアシスタント」を搭載しており、「オーケー、ホンダ」の声をトリガーとして音声アシスタントが起動する。スマートキーを持った状態でドアを閉めると自動的に車体がパワーオン状態に移行するなど、運転者のストレスを軽減しシームレスに使用するための技術が満載だ。
すでに国内販売の第1弾分は予約満了となっており、予約済のオーナーには11月から順次納車される予定だ。
※本文中「国内ではすでに注文受付数が第1期の販売予定台数の1000台に達している」は、第1期の販売台数の数は公表されておらず、「国内ではすでに注文受付数が第1期の販売予定台数に達している」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(9/29)
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