限定19台、シアン ロードスター ランボルギーニの「攻め」が生んだマスターピース

♦︎海外評も好調
 強力なモーターと先進技術によって卓越したパワーを得たシアン ロードスターに対し、海外誌は惜しみない絶賛の声を贈っている。英オート・カー誌(7月8日)は、「世界で最もパワフルなオープントップの量産車」だと伝えている。元来強力であったアヴェンタドールのエンジンを改良し、さらにモーターの補助を得たことで、前述のような高出力が誕生した。

 カナダのホット・カーズ誌(7月14日)は、先端技術を惜しみなく盛り込むランボルギーニの姿勢を、フェラーリと比較する形で評価している。「現代においてフェラーリが過去の栄光を蘇らせようと試みる一方で、ランボルギーニは技術革新の最前線に立っている」と述べ、攻めの姿勢で勢いに乗るランボルギーニを称える内容だ。かつては商業的な失敗に悩まされた同社だが、現代では技術に裏打ちされた強さを見せる。デザインも洗練されてきており、「この新しいシアン ロードスターは(中略)見れば息を呑むほどだ」との感想を漏らす。

 その限定数は、わずか19台だ。米モーター1誌(7月9日)は、「今日までの同社のスーパーカーのなかでも、最も希少なもの」のひとつだと述べている。ハードトップのシアンFKP 37も63台限定生産という希少性で話題を呼んだが、ロードスターは輪をかけての少量生産だ。半端にも思える限定数だが、実はランボルギーニ社の歴史にちなんだ遊びごころが潜む。創業年である1963年をもとに、19台と63台の限定生産数が設定された。両モデルともすでに完売しているが、きわめてレアなモデルとしてスーパーカー史に名を残すことだろう。

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Text by 青葉やまと