日産タイタン、2020年モデルで飛躍なるか 現地メディア「驚くほど価値ある改良」
♦︎馬力は十分だがあと一歩 デザインは秀逸
こうして改良されたタイタンは、アメリカの多くのユーザーにとって実用的な一台となるだろう。ギア・パトロール誌は例として、スノーモービルやトレーラーカーを牽引するシーンを挙げ、こうした場合でもタイタンの最大能力の3分の2ほどの馬力で対応できると紹介している。2020年型タイタンはターボチャージエンジンを選択できない仕様だが、これだけのハードユースでもまだ余力があるというわけだ。
一方、米技術誌のCネットは、競合と比較した場合に見劣りすることを問題視している。「偉大な」ライバル車種であふれる大型ピックアップトラックの市場においては、「良い」だけでは十分とは言えないとして、数字上のスペックで一歩及ばないタイタンに厳しい視線を送る。他社がより強力な複数のエンジンをオプションに設けるなか、構成をシンプルにし、V8エンジン一本に絞るのは、車の魅力を損ねてしまうことになるという見方だ。ほかにも牽引装置の弱さや控えめな最大積載量など、ヘビーユースに耐えられない点にマイナス評価を与える内容だ。ただし記事は、進化したV8エンジンと磨かれたデザインについては好意的に受け止めている。とくにエクステリアについては「このタイタンはとてつもなく良い」と述べている。他社がまるで映画『パシフィック・リム』に登場するカイジュウのようにボディを肥大化させる一方、「このタイタンの見た目は新鮮な空気を一呼吸するようだ」と述べ、さわやかなルックスに好感を抱いたようだ。一見ボディとアンバラスにも思える大型グリルも、まるでマンガのような印象を与え、親しみを覚えると述べている。
♦︎セーフティ・シールド360を標準装備
2020年版タイタンは無印とXDの2つのグレードで展開し、どちらもキャビン部分についてはフロア長約2メートルと1.7メートルから選択可能となる。エンジンは標準搭載の406馬力V8エンジンのみだが、パワートレインについて2WDと4WDの2つのオプションを設ける。インフォテイメントにはクラス最大となる8インチスクリーンを備え、コネクティビティではアップル・カープレイに対応した。安全装備では日産独自のセーフティ・シールド360を標準装備としている。これは日産インテリジェント・モビリティとして開発された6つの先進安全装置をパッケージ化したもので、当該クラスでは唯一の搭載となる後方自動ブレーキやインテリジェントFCW(前方衝突警告装置)などが含まれる。希望小売価格は約3万7000ドル(約400万円)からの設定で、北米ですでに販売中だ。
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