「醜いアヒルの子が白鳥に」トヨタMIRAI Concept、初代からの進化を海外メディア好感

 東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショーで、トヨタは水素自動車のコンセプトカー「MIRAI Concept」を展示中だ。FCV(燃料電池自動車)の普及に向け、デザインとFCシステムの双方を初代MIRAIから大幅に刷新した。

♦︎スマートなFCVへ
 水素燃料で走行するMIRAIは2014年12月に世界初の量産FCVとして発売された。今回公開されたコンセプトカーはこれをスタイリッシュに進化させた二代目のモデルだ。市場への投入は来年末となるが、開発段階の最終モデルとなり、量産を前提としたデザインが完成している。英BBCの自動車番組「トップ・ギア」(10月11日)は、「(初代モデルの)ひどく醜いフロントドライブの変わり種から、実にスマートなリアドライブのリムジンへとMIRAIは変化を遂げた」と述べ、二代目のRWDへの舵切りと洗練されたデザインを好意的に取り上げている。

 米モータートレンド誌(10月10日)も同様に、「醜いアヒルの子が美しい白鳥に」とデザインの進化を歓迎する。外見上の美しさだけでなく、機能性の面でもトヨタのセダンに新たな息吹を吹き込むモデルとなるはずだ。後輪駆動のパワーに加え、2920ミリに拡大したホイールベースがより安定した走行感をもたらす。さらにエアロダイナミクスの改善により騒音を低減し、元来静音性に優れるFCVの特性を最大限に高めた。トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)プラットフォームを採用した次期型MIRAIは、手に入れたいと思わせるような高級感をまとっている。

Text by 青葉やまと