「長年待った価値ある」復活のトヨタ・スープラ、海外の反応は?

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◆BMWと共同開発
 17年ぶりの直6エンジン復活にあたっては、BMWとの提携が欠かせなかった。英サン紙は、イギリスでは23年前にスープラの最後のモデルが販売終了となった歴史を引き合いに出し、トヨタにはブランクを埋める必要があったと解説している。

 しかし、提携はスムーズではなかったようだ。テレグラフ紙は、日独の開発チーム間の衝突を明かしている。トヨタ側の数々の提案に対し、BMWの開発チームのボスはスポーツカーの開発は予算との闘いであると難色を示した。そのボスがフォルクスワーゲンの会長職に就くためチームを去り、両チームは開発に本腰を入れることができたという。

 困難な開発過程はCNBCも取り上げている。初期段階ではBMW側がオープントップのスポーツカーを指向したのに対し、トヨタはハードトップを想定していた。両方のターゲット層を取り組む新たなプラットフォームを創造することで合意した後も、両社の既存のブランドと競合しない明確なポジショニングが課題となった。

 開発には高いハードルがあったが、それも日独チームが相当な思い入れを込めていたからだといえる。既存のBMW Z4と過去のどのスープラのモデルをも凌ぐタフなモデルを両開発チームは目指した、と米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は伝えている。

 一部にはBMWの特徴が色濃く出ているという指摘もあるが、予約件数を見るに、ユーザの評判はおおむね好調のようだ。

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Text by 青葉やまと