アマゾン、アップルに続き1兆ドル企業に 注目される小売以外の事業

AP Photo / Reed Saxon, File

 アマゾンは4日、iPhoneのメーカーであるアップルに続き時価総額が1兆ドルに到達した史上2番目の株式公開企業となった。

 この画期的な出来事は、アマゾンがオンライン書籍販売店から、トイレットペーパーやテレビ、そしてほとんど何でも販売する巨大企業への急速な成長を示す一つの象徴といえる。アマゾンは、創業後20年間でオンラインショッピングをはるかに越え、医療、広告およびクラウドコンピューティングの分野を取り扱うまでに進化を遂げた。

 アマゾンの成長は、同社の創始者であり最高経営責任者であるジェフ・ベゾス氏の財産を増やし続けている。ベゾス氏はアマゾンの株式の16%を所有し、その資産価値は現在、1,600億ドル以上となっている。ベゾス氏は、フォーブス誌が発表した今年の世界長者番付で、マイクロソフトの共同創立者のビル・ゲイツ氏と投資家のウォーレン・バフェット氏を抜いて初の首位に輝いた。

                                                                                                                 

 アマゾンの株価は、2018年単独でも現時点で70%の急騰を示しており、過去5年間でおよそ600%増加している。4日の朝、アマゾンの株価は上昇し、初めて同社の評価額が1兆ドルを超えた。しかしその後、株価はわずかに反落した。4日の株価の終値は2,039.51ドルとなり、その評価額は1兆ドルを維持するのにあとわずか11ドル足りない額となった。

 アップルは8月初旬に市場価値が1兆ドルを超えた。サウジアラビアの国営エネルギー企業であるサウジアラムコは、アマゾンやアップルのいずれよりもはるかに大きな市場価値を有していると信じられている。

 勢いづいたアマゾンの成長力は政治家の格好の標的となっている。ドナルド・トランプ大統領は、アマゾンはアメリカ合衆国郵便公社に対し、もっと多くの送料を支払うべきだと述べた。バーニー・サンダース米国上院議員は、アマゾンの倉庫で働く労働者の賃金とベゾス氏の莫大な財産には大きな格差があると繰り返し指摘している。アマゾンは、トランプ大統領の批判に対しては公式に沈黙を貫いているが、サンダース上院議員の指摘について「誤解を招く恐れがある」と反論した。

 ベゾス氏は1994年にヘッジファンドを退社後、アマゾンを創立した。同氏は当時、アマゾンを「地球最大の書籍販売店」と呼んでいたが、程なくして次々と商品を追加し、最終的には他の業者が商品を出品して販売することのできるマーケットプレイスを開設するに至った。

 アマゾンは、送料無料の「お急ぎ便」による配送や、音楽およびビデオのストリーミングサービスの特典を提供しているアマゾンプライムという会員制のプログラムを通じ、顧客の忠誠心をつかんで離さない。ベゾス氏はこの4月、世界中で1億人以上の有料アマゾンプライム会員がいることを初めて明かした。 

 ウォールストリートはアマゾンが展開している小売業以外の事業に極めて高い関心を示している。アマゾンウェブサービスは企業や官庁にクラウドコンピューティングサービスを提供しており、アマゾンの広告部門は、購買者がサイト上で商品を探すときに自社の取り扱う商品を表示させたいと願う企業に対して広告を販売することにより、何十億ドルもの収益を上げている。

 これらの収益性に優れた事業は、オンラインストアの運営につきものの高い販売コストを相殺するのに一役買っている。オンラインショッピング、クラウドコンピューティングおよび広告事業がすべて順調に成長を続けているため、今年初旬にアマゾンの四半期の利益は初めて20億ドルを超えた。

 アマゾンはまた、物理的な存在感も高めつつある。同社は昨年、食料品販売チェーンのホールフーズを買収し、ガジェット類を販売したり、プライム会員限定の値引きを適用したりする数百もの実店舗を手に入れた。アマゾンは書籍を販売する10軒以上の実店舗をオープンしたが、さらに、キャッシュレスで買い物ができるコンビニエンスストア、アマゾンゴーを増やしていく予定だ。

 同社は商品の小包の配送についても、より多くの方法を使ってきめ細かい制御を行おうとしている。今年の夏に発表されたプログラムに基づいて、全国の配送請負業者がアマゾン商品の小包を配送する事業を開始できるようになった。この制度によってアマゾンは、UPS、FedExおよび他の配送サービス業者に頼ることなく、商品の小包を購買者に届ける方法を幅広く選べるようになる。

 アマゾンが最近もっとも力を入れているのが医療の分野だ。JPモルガン・チェースやバークシャー・ハサウェイと共同でベンチャー企業を立ち上げ、アメリカ国内の従業員やアメリカ在住の他の多くの人々に対して、医療費高騰の対抗策を模索している。アマゾンは、オンライン薬局のピルバックを買収する計画を発表したが、今後の事業展開の詳細についてはまだ明らかにしてはいない。

By JOSEPH PISANI and MARLEY JAY, AP Business Writers
Translated by ka28310 via Conyac

Text by AP

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