「コーヒーかす」がエコ&優良な燃料に 英ベンチャーが挑戦する新リサイクル

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◆高速道路サービスエリアも回収開始
 bio-beanの回収サービスに関心を寄せる企業は増えており、また新たな仲間が加わった。高速道路サービスエリアRoadchefが、サービスエリアでは国内で初めて回収サービスを利用し始めたのだ。28ヶ所から回収したかすは、2018年末までに200トンに達すると見込まれている。Roadchefでは、サービスエリアで「コーヒーログス」も販売している。

◆コーヒーかすから作ったバイオ燃料も実用化予定
 コーヒーかすの有効活用は「コーヒーログス」だけにとどまらない。bio-beanでは、「コーヒーログス」の業務用版燃料のバイオマスペレットも製造しているし、バイオ燃料の実用化も進めている。シェルと共同して、コーヒーかすから取ったオイルを、B20(バイオディーゼル20%と石油ディーゼル80%)の成分として使う計画だ。これを、ロンドンを走るバスの燃料にあてる。成功すれば、現段階のコーヒーかすオイルの量では、バス1台の1年分のB20になるという。

 日本ではコーヒーかすのリサイクルは企業内にとどまっており、ネットワークを作ってリサイクルするbio-beanの事業は一歩進んだ試みと言える。日本でもコーヒーの消費量は相当なもので、環境保全への関心も高いことから、bio-beanのような事業が実現すれば環境への貢献につながるだろう。

Text by 岩澤 里美