日本の有給消化率、2年連続最下位 取らない理由は「緊急時のため」

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 総合旅行サイトのエクスペディアが、世界30ヶ国18歳以上の有職者男女計15,081名を対象とした有給休暇の国際比較調査を実施した。

◆日本の有休消化率、2年連続 世界最下位
 昨今、日本では「働き方改革」や「休み方改革」が推進されているが、今年は昨年同様、有休消化率が世界最下位という結果だった。2014年以降、最下位を脱していたが、昨年にまた最下位となり、今年も回復しなかった結果だ。また、日本の次に有休消化率が低い韓国は、昨年の53%から今年は67%まで回復したことから、日本の有休消化率より17%も上回る結果となり、昨年よりも差が開いている。

                                                                                                                 

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 こうした結果の背景には、有給休暇を取得することに対しする「罪悪感」があるようだ。有給休暇の取得に対して「罪悪感がある」と考える日本人の割合は6割以上にものぼり、世界で最も多い結果であった。なお、日本の次に有給消化率の低い韓国でも日本と同様に6割近くが罪悪感を持っている結果であり、この2国が突出して高い割合であった。

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◆職場の空気を読み、休暇中もメールをチェックする日本人
 日本人が休みを取らない理由の1位は「緊急時のために取っておく」という結果であった。日本人は病気をした場合に有給休暇から取得することが多く、海外のように病気休暇が導入されていない企業が殆どだ。そのため、有給休暇を使わずに取っておく人が多いことが伺える。次いで、2位に「人手不足」、3位に「職場の同僚が休んでいない」がランクインした。また自身の上司が有給休暇を取ることに協力的かを聞いたところ、「分からない」と回答した人が3割以上で、世界で一番多い結果であった。職場の空気を読んで休みを取らない上に、有給休暇についてのコミュニケーションを上司としていないことが、日本人の低い有休消化率の一因となっているようだと分析されている。

 また、2割以上の日本人が、休暇の日でも「一日中」仕事のメールをチェックしてしまうと回答しました。この結果は世界各国の割合と比較しても一番高い数値だ。日本人は休み下手で、休みの日も仕事のことが頭から離れていない様子が伺えるだろう。

 休暇の取り方について聞いてみると、「短い休暇を複数回」取ると回答した人が約6割と、世界で最も多いことがわかった。有給休暇の取得に罪悪感がある日本人にとって、長い休暇を取ることはハードルが高く、短い休暇に振り分けているのかもしれないと、エクスペディアは分析している。

 働き方改革を進める上では、こうした有給取得に対して罪悪感が日本人の潜在意識にあることも大きな課題の一つだろう。人手不足など職場固有の問題で有給取得が取りづらい環境にあることも多いだろうが、雇用主や管理職は全ての職員が有給取得することを前提に、仕事の進め方を組み立てていく責任があるだろう。

Text by 酒田宗一

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