メジャーリーグ、スワロフスキー、大統領選… ハローキティに海外からラブコールがやまない理由とは

 4月初め高島屋は増税後の対策として、ハローキティの限定商品を販売した。期待したほどの効果は上がらず、8日火曜日の高島屋発表によると、増税後4月最初の週は1年前より売り上げが25%減少した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ハローキティでさえも財布のひもは緩められない、と報じている。一方で海外での人気は根強いようだ。海外メディアはハローキティの魅力を分析した。

【MLBとのコラボ】
 カナダ版ハフィントン・ポストでは、ハローキティとメジャーリーグ(MLB)のコラボレーションを取り上げている。昨年カリフォルニアで、サンリオとMLBの提携が決まり実現することになった。2014年シーズン開幕までには、30チームそれぞれに関連したキティが揃う。

 MLBハワード・スミス上級副社長は、「ハローキティブランドの土産品などの商品で、2014年シーズン開幕前に10代、20代の若い女性を取り込みたい」とする。野球のボール、キーホルダー、携帯電話カバー、首振り人形など、幅広い種類の商品が販売されることになる。カナダのグローブ・アンド・メール紙は、「増加する女性ファンの心をつかむこと請け合い」と、報じている。

【大統領選にも出馬!?】
 2012年には、米大統領選に友情党(The Friendship Party)から「出馬」も果たしたハローキティ。本物の大統領選を盛り上げるためのキャンペーンだが、ワシントンD.C.で大々的なイベントも開催され、盛況だったという。アメリカ国旗デザインのコスチュームを着たキティが会場を沸かせた。

【コラボ商品を紹介する豪華本】
 米ニュースサイト『Vocativ』によると、サンリオはハローキティ生誕から40周年を記念して、これまでのコラボ商品を紹介する豪華本を発売した。『HELLO KITTY COLLABORATIONS』という題名で、スニーカーから日用品までキティのデザインされたものを載せている。スワロフスキーやミキモトとのコラボレーション商品も載っているという。

【ハローキティの魅力とは?】
 『Vocativ』によると、サンリオと提携企業はハローキティ関連商品で、毎年70億ドル(7100億円)の売り上げを出している。ハワイ大学人類学部長クリスティン・矢野氏は、「かわいさをカッコ良さに変えた」ことがキティ人気の秘訣と、ビジネスウィーク誌に話した。

 またハローキティの生みの親である辻信太郎氏は、昨年同誌に「キティは日本の“かわいい”文化の一部であり、無垢、友情、世界平和までをも象徴している」と語っていた。

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Text by NewSphere 編集部