『どうぶつの森』大ヒット、開発チームは女性が中心 海外メディア“これからは女性の時代”

 ゲーム界を取り巻く環境は日々変化する。日本のゲーム界の未来について、各メディアがそれぞれの視点からレポートしている。

【日本のゲーム産業における女性】
 イギリスのゲーム情報サイト『GamesIndustry International』は、「日本のゲームの将来は女性が引っ張る?」と題する記事を掲載。日本のゲーム産業におけるジェンダーに注目し、以下のように分析している。

 任天堂の『とびだせ どうぶつの森』の大ヒットは3つの点で注目に値する。
1. ジャンルの習慣を無視し、ヒットしないと言われていた癖のあるデザインを使った。
2. 市場調査の結果にしがみつく中間管理職の「それは売れない」に対する無数の反例をつくった。
3. 女性ディレクターが率い、開発チームのほぼ半数が女性だった。

 特に3つ目の点に関して同記事は、女性がキャリアを築くことが難しい日本において、任天堂はこの成功事例を誇るべきと指摘。苦戦している家庭用ゲーム産業は、マッチョで自意識が強い「西洋的」なスタイルを目指すのをやめ、日本独自のスタイルを再発見するために、未だ埋もれている女性の創造的才能をいかすべきと提言している。

 また、「ゲームで遊びつつ育った世代の女性は消え失せたわけではない」ので、正しくアプローチすれば何百万ドルもの売上げを見出すこともできるだろうとも報じている。

【日本のインディーズ・ゲーム】
 『WIRED』は、先月京都で開催された、インディーズゲームの祭典『BitSummit 2014』を取り上げている。

 今年の『BitSummit』は第2回目。前回に比べ規模は大幅に拡大した。ソニーやマイクロソフトが後援し、会場の広さは約4倍、開催日数は1日から3日へと拡大され、入場者は5000人を超えた。創設者は、「世界は非常にシリアスに、日本のインディーズ・ゲームに注目し始めている」と述べたという。

 インディーズへの出資を促す立場から、クラウドファンディング・サイトの『Kickstarter』やマイクロソフト社も出展した。同社は『ID@XBOX』プログラムを利用して、『Xbox One』上でインディーズが自費発売するための道筋を整えている。

 また、別のある会社は西洋のインディーズ・ゲームを日本向けに販売する計画を持ち、インディーズ・ゲームが日本のゲーマーにより人気を博し、『BitSummit』が成長し続けることを期待していると述べた。

【ヘッドギア型コントローラーはどう使われていくのか】
 ジャパンタイムズ紙は、「日本のゲーム開発者がOculus Riftで夢中になれる仮想世界を作り出す」と題する記事を掲載。着用者の頭の動きをなぞってバーチャル環境に投影するヘッドセット、『Oculus Rift』の関連イベントについて報じている。

 イベントは先月大阪で開かれたもの。小さなイベントでありながらも相当の人込みがあり、未発売のプラットフォームで何が開発されてるかを発見したいという熱気にあふれていたという。『初音ミク』と握手するゲームや、『Wii』のリモコンと組み合わせての戦闘ゲームでの使用例などが紹介されていた。

なぜ人はゲームにハマるのか 開発現場から得た「ゲーム性」の本質 [amazon]

Text by NewSphere 編集部