『トップガン 』アイスマン役俳優の現在は?病気を克服し再ブレイク

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『トップガン』が2022年に復活した。実に36年ぶりの続編『トップガン マーヴェリック』が大ヒットし、大きな注目を浴びることとなった。アイスマン役のヴァル・キルマーは共演を望むトム・クルーズの熱意に応え、出演を承諾。病を乗り越えた彼の衰えのない演技は好評を博した。

本記事では『トップガン 』のアイスマン役ヴァル・キルマーに焦点を当て、その人物像を掘り下げる。

『トップガン 』アイスマン役ヴァル・キルマーのプロフィール

ルマーのプロフィール

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氏名Val Kilmer(ヴァル・キルマー)
生年月日1959年12月31日
星座山羊座
出身地カリフォルニア州ロサンゼルス
国籍アメリカ合衆国
身長182cm
経歴アメリカの俳優
公式サイトVal Kilmer公式サイト
SNSInstagram:@valkilmerofficial

『トップガン』でアイスマン役を務めたヴァル・キルマーは、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身の俳優である。

『トップガン 』アイスマン役ヴァル・キルマーの再ブレイクまでの経歴

『トップガン 』アイスマン役ヴァル・キルマーの再ブレイクまでの経歴

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アメリカの名優ヴァル・キルマーは、1986年公開のトム・クルーズ主演映画『トップガン』でのアイスマン役を好演し、注目を集める。その後も『バットマン フォーエヴァー』で主役を務めるなど、順調にキャリアを積んでいた中、病魔に襲われた。

ここでは、そんなヴァルの再ブレイクまでの経歴を紹介する。

史上最年少で演技の名門校に入学

カリフォルニア州ロサンゼルス生まれのヴァルは、両親の離婚によりニューメキシコ州へ転居し、祖父母に育てられる。その後当時最年少となる17歳で名門のジュリアード音楽院演劇科に入学すると、数々の舞台に出演し、演技を磨いた。

『トップガン』に出演

ヴァルは1983年にはテレビドラマに初出演し、翌年には映画デビューを果たした。
そして、1986年公開の、トム・クルーズ主演映画『トップガン』でのアイスマン役を好演し、注目を集める。

全米からエリートパイロット(トップガン)を集結させた訓練校で、トム演じるマーヴェリックのライバルがアイスマンだ。マーヴェリックは反骨心溢れるアウトサイダーなのに対し、アイスマンは真面目で優等生タイプ。2人は反発し合いながらも、互いに刺激を受けながら、訓練校のトップに上りつめる。なお、『トップガン』は1986年の全米興行成績の1位となり、大ヒットした。

2年間にわたる闘病生活

『トップガン』に出演した後も、ヴァルは『バットマン フォーエヴァー』で主演を務めるなど精力的に俳優業をこなしていた。しかし2014年、54歳のときに咽頭がんとの診断を受け、2年間の闘病生活を余儀なくされた。

2015年1月に喉から出血があり病院に搬送されたが、本人は重病説を否定。2017年5月になってようやく、がんであったことを自ら明かしている。がんは治癒したが、気管切開手術や長期の化学療法により、以前のように話せなくなった。

New York Timesに対し2020年にヴァルが語ったところによると、もともとは病気がなくなるよう祈りを捧げるという療法を考えていたが、家族の説得により、医学的な治療を決断したという。
ヴァルの元交際相手の歌手であるシェールも病院を紹介しただけでなく、療養の場を提供するなどして懸命なサポートを行った。

ヴァルの病気克服には、家族や身近な人たちの支えが大きな力となったようだ。

『トップガン マーヴェリック 』アイスマン役を好演

『トップガン マーヴェリック 』アイスマン役を好演

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『トップガン』の36年ぶりの続編となる『トップガン マーヴェリック 』が2022年に公開された。本作では病を乗り越えたヴァルがアイスマン役を演じ、話題となった。

映画は世界中で14億ドル超の興行収入を上げる大ヒット。日本でも公開65日間で興収100億円を突破した。2023年5月27日時点で137.1億円であり、現在のところトム・クルーズ主演映画での国内興収1位の作品となっている。

そんな大ヒット映画に闘病を経たヴァルが出演した理由や、撮影の舞台裏を紹介する。

『トップガン マーヴェリック 』への出演を決めた理由

2018年の時点ではヴァルの『トップガン』続編への出演が報じられていたものの、ファンや関係者の間では、闘病を経て声が出しにくくなった彼を心配する声もあった。

ヴァルが出演を承諾した決め手となったのは、トム・クルーズが共演を熱望したことだったという。
トムが「続編を作るのであればヴァルが参加しないと意味がない」と強く主張していたことを、プロデューサーが『People』誌に明かしている。アメリカのテレビ番組でもトムは、「ヴァルは素晴らしい俳優であり、彼の作品が大好きだ」と述べた。

『トップガン』撮影時から、特別な絆が芽生えていたというトムとヴァル。長い年月を経ても変わらない、そんな2人の関係性によって、続編での共演が実現したといえる。

『トップガン マーヴェリック 』撮影の舞台裏

『トップガン マーヴェリック 』でのアイスマンは、実際のヴァルと同様に病により声が出にくくなったという設定。これはヴァル自身の提案だという。

本作でのアイスマンは、文字をタイピングしての会話が大半だった。少しだけ実際に会話する場面があるが、ヴァルの過去の声を録音し、AI技術により再現されたものだ。

シリアスな場面が多かったが、現場は和気あいあいとした雰囲気で大笑いしてしまい何度も撮り直したと、ヴァルが撮影秘話を語った。本当に楽しく特別な時間だったとも回顧している。
一方でトムはヴァルとの共演に対し、感情移入し込み上げるものがあったと語った。

映画では、アメリカ海軍の司令官となったアイスマンが、教官としてマーヴェリックを呼び寄せ再会を果たす。かつては訓練生として衝突を繰り返したが、互いを認め合える関係になった2人の姿は、現実のトムとヴァルの特別な関係にある2人ともリンクし、観る者の胸を熱くさせたはずだ。

『トップガン 』アイスマン役ヴァル・キルマーの現在

アイスマン役で再び脚光を浴びたヴァルは、現在も俳優業を続けている。2人の子どもは独立し、彼の背中を追って俳優となった。

ヴァル・キルマーの近況

『トップガン マーヴェリック 』で俳優として再ブレイクを果たしたヴァルは、以降も映画への出演を行うなど、順調に活躍している。

2020年の雑誌のインタビューでは、地球上で一番の年寄りを演じたいとし、「150歳まで働こうと思う」と俳優として意欲的に取り組んでいく意思表示を行った。

なお、闘病の代償として以前のように声が出せなくなったものの、2021年の報道ではAI技術によって自身の声で会話ができるようになったと伝えられている。

ヴァル・キルマーの家族

ヴァルは1988年に共演経験のある女優ジョアンヌ・ウォーリーと結婚し、2児をもうけた。ジョアンヌとは1996年に離婚している。

娘のメルセデス及び息子のジャックはともに成人しており、闘病においても献身的に父を支えた。
2人の子どもは現在、父親と同じく俳優として活躍している。『トップガン マーヴェリック 』では、アイスマンの娘役・息子役でエキストラとして出演を果たした。

『トップガン 』アイスマン役ヴァル・キルマーの今後に期待

『トップガン』のアイスマン役で知られるヴァル・キルマー。大病を患い声が出しにくくなってしまったが、共演を熱望するトムの期待に応える形で『トップガン』の続編に出演し、再び脚光を浴びた。それ以降も映画へ出演するなど順調に活躍している。「150歳まで働こうと思う」と意欲を語る熱い情熱をもった稀代の役者のさらなる活躍に期待したい。

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Text by NewSphere 編集部