「イギリスの悪路でも快適」日産エクストレイル新型、EV過渡期の英で好評

日産自動車

 日産エクストレイルの新型が欧州で10月に登場し、イギリスメディアからレビューが出ている。完全EV化への過渡期として、日産はパワートレーンにe-POWERを選んだ。新型では、同テクノロジーのAWD版であるe-4ORCEモデルも登場している。

◆「EVの興味深い形」
 e-POWERおよびe-4ORCEはどちらも、ガソリンエンジンで発電した電力をモーターに供給し、電気モーターのみが直接駆動に関与する方式だ。英BBCの自動車番組『トップ・ギア』は、「航続レンジに不安のないEV車として、興味深い形である」と評価している。また、長所として「ストレスのないEV走行の喜び」を挙げ、スムーズな走行をもたらすe-POWERの実力を評価している。総合評価としては「世界中を興奮させるというほどではないが、丹念に作り込まれている」とみる。なお、同セグメントのライバルとしてはトヨタ RAV4やマツダ CX-5などが挙げられるが、エクストレイルは唯一の7人乗りSUVとなっている。この点でも個性が際立つと同誌は捉えているようだ。

 同じ日産車のなかでは、これまでキャシュカイとの住み分けがあいまいになっていた。キャシュカイは同じSUVであり、e-POWERも導入されている。英オート・エクスプレス誌は、新型エクストレイルではデザイン面において区別が明確になったと評価している。「ビジュアル面では、初代の角張った面影はほとんどなくなったものの、シャープなラインと印象的なフェイシア(インパネ周り)のおかげで、弟分(キャシュカイ)よりもずっとアグレッシブな印象だ」と述べ、個性を再び取り戻した新型エクストレイルを歓迎している。

Text by 青葉やまと