ジョージア、EU加盟候補国として認められず 与党創設者のオリガルヒが原因か?

ジョージアのEU加盟候補国入りを支持するデモ(トビリシ、6月20日)|Shakh Aivazov / AP Photo

 ウクライナ、モルドバ、ジョージアの3ヶ国は、ロシアのウクライナ侵攻後に欧州連合(EU)に加盟を申請した。EU首脳会議は6月23日にウクライナとモルドバを「加盟候補国」とすることに合意したが、ジョージアについては事前に「優先課題を満たしていない」とし見送っている。ジョージア国民の多くはEU入りを求めており、EUに連帯を示す大規模デモも起きている。

◆改革なくして加盟なし 候補国入り叶わず
 世論調査では、ジョージア国民の8割はEU統合に賛成しており、見送りのニュースは国民にとって後味の悪いものになったと英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は述べる。そもそもジョージアは2024年までは加盟申請をしないと表明していたが、ロシアのウクライナ侵攻後、方針を変えた。かつては最有力候補と目されていたが、いまではウクライナとモルドバに遅れをとった形だ。

 EUは、ジョージアが将来的に加盟候補国となるためにすべき一連の改革として、政治的二極化の緩和、司法の独立性の強化、自由なメディアの保護などを上げている。EU首脳会議のミシェル常任議長は、首脳会議はジョージアの欧州的視点を評価することは決定するとしつつも、優先課題を満たした後に候補資格を与える用意があるとツイッターでコメントした。

Text by 山川 真智子