日本の感染が抑えられているのはなぜなのか? 海外メディアも理由に注目
今夏の新型コロナ第5波は急速に収束し、9月以降は国内の新規感染者数は低い数字で安定している。ファクターXと呼ばれる日本人特有の何らかの要因が関連しているのではないかとの議論が国内にあったが、海外の報道機関もヨーロッパなどとの差異に注目し始めている。ただし、要因の断定には時間がかかりそうだ。
◆安定が続く日本の状況
日本の状況は、ほかのアジア諸国と比較しても安定している。ロイター(12月9日)は「日本の新型コロナ感染者数は、リバウンドをみせるアジアのその他地域と対照的に減少しており、専門家を当惑させている」と述べている。100万人あたりの日別の新規感染者数は1人を割っており、経済大国のなかでは中国を除いて最も少ない水準だ。
米フォーチュン誌(12月10日)は、アジア全般に感染ペースの鈍化がみられるとしながらも、それでも日本の状況は特異的だとみている。「現時点においては、日ごとの死者数でオーストラリアや韓国さえも下回る」との指摘だ。国民の平均年齢が46歳と高齢化の進む日本にとっては、「現在のところ勝利」といえる状況だとしている。
ブルームバーグ(12月11日)も、日本の日別死者数が1人を下回っていることから、「パンデミックの本格的な到来以来、G7加盟国で日別死者数がここまで低下した国はほかにない」と論じている。
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