仏軍がファッションブランド展開?! 大統領府もネットショップでイメージアップ

The Art of Pics / Shutterstock.com

 フランス空軍はこのほど、エアロデザイン・コレクションと提携してプレタポルテ(高級既製服)とアクセサリーのブランドを立ち上げると決定した。サイトはまだ公開されていないが、革製のパイロットジャケットやサングラス、アクセサリー、香水など、軍のロゴ入り商品が58点販売される予定だ。ミスマッチに思える軍隊とファッションブランドだが、実は、フランスではここ数年、公的機関による独自ブランドの立ち上げが続いている。その一番の狙いはイメージ戦略だ。

◆海軍ブランドの目玉は正統派ボーダー柄
 フランス空軍に先立ち、陸軍や海軍も独自のブランドを用いたオンラインショップを開設している。たとえばフランス海軍は、独自ブランド「Marine Nationale depuis 1626(フランス海軍since 1626)」を立ち上げ、この春オンラインショップをオープンしたばかりだ。なんといっても当ショップで目を引くのは、フランスを象徴するボーダー柄衣類の充実だが、それ以外にも、マリン模様のバッグや小物、絹のカレ(スカーフ)、デッキチェアやクッションなど粋な小物が並ぶ。

◆消防士、憲兵隊、親衛隊、GIGNのブランドも
 フランス陸軍に属するパリ消防旅団も1月20日にオンラインショップを始めた。ウェスト・フランス紙(2/12)は、「パリ消防士のモットーである『救うか、滅びるか』を彷彿させる」商品、「パリ消防旅団の価値観ともいえる『スポーツ、若者、伝統』に関連する製品が開発される」と報じている。つまりこれは、「これまで部外者にお仕着せられてきた消防士のイメージを『取り戻す』方法」でもあるわけだ。ショップの売り上げは、病気や怪我をした消防士や、現在80人いる消防士の孤児らの支援などに充てられるという。

 また、昨年7月にフランス国家憲兵隊が開いたオンラインショップでは、国家憲兵隊、フランス共和国親衛隊、国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)の3ブランドの独自グッズを扱っている。商品は多岐部門にわたり、男女および子供用のロゴ入り衣類、腕時計、機能性を重視したバッグ、携帯電話カバー、ヘリコプターやバイクなどのミニチュア、保温水筒や日本風弁当箱にまで及ぶ。国家憲兵隊もまた、ショップ立ち上げの理由を「(国家憲兵隊の)イメージを広め、価値を高めるため」と説明している(RTL、2020/07/18)。

Text by 冠ゆき