「労働階級のヒーロー」いすゞ新型D-MAX、イギリス市場で攻勢のチャンス?
ピックアップトラックのいすゞ D-MAXに2021年型が登場し、イギリスですでに販売開始となっている。SUVがシェアを広げる反面、ピックアップ市場からは撤退するメーカーも相次いでおり、この状況がいすゞの勢力拡大にチャンスをもたらすとの見方があるようだ。
◆攻勢をかける好機に
イギリスのピックアップトラック市場において、これまでいすゞの存在感は決して大きい方ではなかった。しかしメルセデス Xクラスやフィアット フルバックなどがすでに撤退し、三菱と日産のモデルも風前の灯となっている。英オート・エクスプレス誌は、ピックアップ・トラックのマーケットが売り手市場となったいま、新型D-MAXが攻勢をかける好機だと見ている。
同誌はD-MAXの強みとしてオフロード性能を挙げる。D-MAXは、路面に応じて駆動モードを切り替え可能なパートタイム4WDとローレンジのギアを、いずれも標準で装備する。上位車種はリアデフロックに対応し、左右の車輪の駆動力を固定することでぬかるみからの脱出を容易にする。ヒルディセント・コントロールとヒルスタート・アシストも搭載しており、通常なら立ち往生してしまうようなシーンでの強い味方となるだろう。
エンジンは142馬力の1.9Lターボディーゼル4気筒となり、ギアは6速マニュアルまたはオートマチックから選択可能だ。英テレグラフ紙(5月5日)は、スムーズな乗り心地はさほど期待できないながらも、比較的単純な構造からくる頑丈さに本モデルの価値があると見ているようだ。同誌が試乗したところ、初期状態では乗り心地に荒さであったが、荷台に重量物を積むとサスペンションの効きが安定したという。
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