昼寝で生産性ブースト 20分の「パワーナップ」テクニック
オフィスでのちょっとした昼寝には、思わぬパワーが秘められているようだ。記憶力と情報処理能力などの回復効果があり、イギリス首相も執務室で積極的に実践しているという。「パワーナップ」と呼ばれる短時間集中の睡眠テクニックで、午後のパフォーマンスを劇的に向上しよう。
◆睡眠に勝る良薬なし
午後の睡魔に襲われたなら、短時間集中的に寝てしまうのが一番だ。科学を一般向けにわかりやすく解説する米ポピュラー・サイエンス誌(1月19日)は、アメリカの成人の3人に1人以上が十分な睡眠を取っていないと指摘する。このような状態ではたとえカフェインなどで脳を起こそうとしても、その場しのぎにしかならない。スタンフォード大学の関連機関で睡眠学を教えるラファエル・ペラヨ教授は、「睡眠に代わりうるものは睡眠以外にありません」と断言する。教授は「昼寝によりリフレッシュ感がもたらされるはずです」とも述べ、寝不足時の積極的な昼寝を勧めている。
イギリスでも昼寝の効果が見直されている。英イブニング・スタンダード紙(1月19日)は、ボリス・ジョンソン英首相もパワーナップを実践し、多忙な執務を乗り切っていると紹介している。また、睡眠の効果を説くガイ・メドーズ博士は同紙に対し、「素早い思考、エネルギー、そしてリフレッシュ感を午後に高めるうえで、パワーナップは効果的な手段となり得ます」との見解を述べる。これまでの各研究機関によるリサーチでも、記憶力や情報処理能力などを向上する効果が確認されている。パワーナップは気持ちをリフレッシュするだけでなく、脳の働きをアップして生産性を向上してくれる有意義なテクニックだ。
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