「へそ出し・ミニスカ禁止」に女子高生が反発 1800年の「ズボン禁止」から抗う仏女性
フランスでは9月14日、多くの女子高校生たちが「着たい服を着る権利」を主張し、クロップトップ(へそ出しシャツ)やミニスカートで登校した。スカートをはいて授業を受ける権利を、女子高生が主張する時代がきたとは感慨深い。というのも、フランスでは長く、女性がズボンを履くことが禁止されてきたからだ。
◆女子高生による家父長制への反抗
フランス3(9/14)によれば、事の起こりは9月頭、新学年度を前に、フランス南西部の町ダックスの高等学校2校が貼りだしたポスターだった。
そのポスターにはクロップトップとミニスカートを身に着けた若い女性の写真があり、どちらにも大きく赤のバッテンがつけられていた。これに憤慨した女生徒のひとりがSNSにポスターの写真を投稿。それに呼応し、クロップトップや短いボトムの着用を理由に学校の呼び出しを受けた女子高生らの経験談がネット上に溢れ、抵抗運動は瞬く間に全国に広まった。
もともとフランスの学校には、筆者の知る限り制服というものは存在しない。日本と異なり髪の色から長さ、果ては靴下の色にまで事細かに規制する校則も存在しない。化粧やアクセサリーさえとくに禁じられてはいないのだ。たいていの教育機関が定めるのは「ふさわしい服装を着用のこと」という一言だけである。
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