動き出す、ポストコロナ時代の覇権争い
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい始め、すでに3ヶ月となる。感染の猛威は中国から米国やイタリア、フランス、スペインなどに移っているが、欧米世界の被害はきわめて深刻だ。一部の人々は、これを中国による非武力攻撃と揶揄する人もいる。現在、世界各国は感染拡大をいかに抑えるかに全神経を集中させているが、国際政治的には、「ポストコロナ時代における覇権争い」を考えることが重要となる。
◆中国は感染源国から支援国へ
中国は国内での感染が終息に転じ(本当のところはわからないが)、すでに感染源国から支援国へと舵を切った外交を展開している。イタリアなどをはじめ、中国は医療物資や医療従事者を各国に送っている。最近になり、米国は感染源や重要な情報を公開しない中国への非難を強めているが、チャイナマネーに依存する国々からは中国への不満や非難の声はほとんど聞かれない。中国はすでに日常を取り戻したかのような振る舞いを見せている。
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