混乱加速、軍事衝突も……米のイラン近海への空母派遣 トランプ政権の不安
アメリカのトランプ政権は、ペルシャ湾への空母打撃群派遣を発表した。正規軍のほかイスラム組織を利用してアメリカへの攻撃体制を固めつつあるイランを警戒しての動きだ。しかし空母派遣は混乱を加速するとの指摘も出ている。
◆ペルシャ湾に空母など展開
アメリカのボルトン大統領補佐官は5日、空母打撃群および爆撃部隊を中東に配備する計画を発表した。ニミッツ級航空母艦のエイブラハム・リンカーンを中心に、巡洋艦と複数の護衛艦で編成されると報じられている。空母には主兵力となるF/A-18戦闘機のほか、早期警戒管制機および海軍ヘリなどを艦載する予定だ。
この動きには、テロ活動を支援しているとされるイランの動きをけん制する狙いがある。ジョン・ボルトン米大統領補佐官は約1年前となる昨年5月8日、イラン側がアメリカの国益を損なう「段階的な気配と前兆」を見せていると述べ、「最大限の圧力」で応じる構えがアメリカ政府にあると明言していた。