2億6100万年前の大量絶滅、その直前に地球で起きていた異変 新研究

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約2億6100万年前、地球では多くの生物が姿を消す大量絶滅が起きた。その直前、地球の磁場が極めて不安定になり、N極とS極が異常な頻度で入れ替わっていたことが、新たな研究で明らかになった。

中国科学院などの国際研究チームが、当時の地球磁場の変動を調べた研究成果を、科学誌『National Science Review』に発表した。地球深部の変化が磁場を不安定にし、大量絶滅にも関与した可能性があるという。

◆100万年に11回、磁極が逆転
地球の磁場は、地下深くの液体金属の動きによって生み出されている。その向きは一定ではなく、地球の長い歴史の中でN極とS極が入れ替わる「地磁気逆転」が繰り返されてきた。

研究チームは、中国南部の鳳山にある地層から採取した岩石の磁気を分析。約2億6250万年前から約2億5875万年前までの375万年間にわたる地球磁場の変動を復元した。

その結果、磁場の向きが異なる29の区間を確認。特に大量絶滅に先立つ約173万年間には22の区間が集中し、磁極の逆転頻度は100万年当たり約11回に達していた。これは地球の歴史でも特に高い水準だという。

大量絶滅の後には、磁極の逆転頻度は低下していた。

◆地球深部の異変が大量絶滅に影響?
なぜ、これほど頻繁に磁極が逆転したのか。

研究チームは、地球内部のマントルの動きが関係した可能性を挙げている。地表から沈み込んだプレートが地球の核に近い領域まで到達し、核から熱が逃げる仕組みに影響を与えたことで、磁場が不安定になったという仮説だ。

さらに、磁場の不安定化に伴って地球を守る磁気圏の働きが弱まれば、宇宙線や太陽風の粒子が大気に及ぼす影響が強まる可能性がある。研究者らは、これがオゾン層の減少や地表に届く紫外線の増加を通じて、生物に悪影響を与えた可能性も指摘している。

ただし、磁場の変動が大量絶滅を引き起こしたと証明されたわけではない。当時の大量絶滅には大規模な火山活動なども関係したと考えられており、磁場の変動がどの程度影響したのかは不明だ。

研究チームは、磁場の強さや当時の大気環境などをさらに調べ、地球深部の活動と大量絶滅の関係を解明する必要があるとしている。

Text by 白石千尋