ヘンリー王子夫妻、英国移住で巨額コスト 3拠点・警備・教育の費用はいくら?

豪ボンダイビーチを訪れたヘンリー王子とメーガン妃(4月17日)|Jonathan Brady / Pool Photo via AP

 アメリカで暮らしてきたヘンリー王子とメーガン妃が、家族でイギリスに生活拠点を移す。しかし、カリフォルニア州モンテシートの豪邸は売却せず、ポルトガルに所有する住宅も維持する見通しだ。

 イギリスでも王室所有の邸宅ではなく、民間の住宅で暮らすとみられている。3か国に住居を持つことになれば、住宅費に加え、警備や子供の教育にも多額の費用がかかる。英紙タイムズは、夫妻の新生活にかかる費用と、それを支える収入源を検証している。

◆3か国に住居 米豪邸だけで年60万ドルの試算
 夫妻がイギリスのどこに住むかは明らかになっていないが、コッツウォルズ地方が候補として取り沙汰されている。購入するのか賃借するのかも不明だ。

 ただ、プライバシーを確保できる6~7寝室規模の住宅なら、現地の高級不動産業者によると、北コッツウォルズでは1000万ポンド(約22億円)を下回ることはなく、南部でも750万ポンド(約16億円)を超える可能性がある。賃貸なら月1万5000~4万ポンド(約320万~870万円)程度と見積もられている。

 一方、夫妻は2020年から暮らすモンテシートの邸宅も手放さない見通しだ。夫妻の会社は1465万ドル(約23億円)で物件を購入し、952万ドル(約15億円)の住宅ローンを組んだ。当初金利2.49%、30年返済と仮定すると年間返済額は約45万ドル。2025年の固定資産税約15万ドルを合わせると、年間約60万ドル(約9600万円)になる計算だ。しかも保険や維持管理、スタッフの人件費は含まれていない。

 さらに、2023年に630万ポンド(約14億円)で購入したと報じられているポルトガルの住宅も維持するとされ、イギリスを加えれば3か国に住居を持つ生活となる。

◆警備費は年間最大500万ポンドも
 さらに大きな負担となりそうなのが警備費だ。ヘンリー王子は2020年に王室の公務を退いたことで、武装警察による警護を自動的に受ける資格を失った。現在は新たなリスク評価が行われているものの、結果は公表されていない。

 英警備会社Westminster Securityのジョン・ムーア氏は、夫妻には少なくとも4人のボディーガードに加え、警備担当の運転手が乗る車2台が必要になるとみる。24時間態勢なら年間300万ポンド(約6.5億円)が最低ラインで、海外渡航や公のイベントなどを含めると500万ポンド(約11億円)に達する可能性もあるという。

 子供2人をコッツウォルズ地方の私立校に通わせる場合も、年間2万8000~5万ポンド(約610万~1100万円)以上の学費がかかると見積もられている。

◆ネットフリックス大型契約は終了 新生活をどう賄う?
 では、夫妻はこうした生活をどう支えるのか。

 王室を離れた後、大きな収入源となったのがメディア企業との契約だった。ネットフリックスとは複数年契約を結び、夫妻を追ったドキュメンタリー『ハリー&メーガン』などを制作したが、当初の契約はすでに終了。現在は企画を優先的に提案する「ファーストルック契約」に切り替わっている。

 推定2500万ドル(約40億円)とされたスポティファイとの契約も2023年に終了した。現在、メーガン妃はライフスタイルブランド「As Ever」を展開しているが、利益額は公表されていない。

 ヘンリー王子には、数百万部を売った回顧録『スペア』による収入や、ダイアナ元妃から相続した財産もある。夫妻は有料講演などでも収入を得てきた。

 ただ、タイムズによると、夫妻が今後イギリスでどのように収入を得ていくのかは明らかではない。チャールズ国王から金銭的な援助を受けることはないとみられ、3か国にまたがる生活を維持するには、夫妻自身の商業活動で収入を確保していく必要がある。

Text by 白石千尋