インド、日英伊GCAPの「対話パートナー」に フランスFCASにも接近
GCAPで開発が進む次世代戦闘機のイメージ(画像:防衛省)
インドが、日本、イギリス、イタリアが共同開発する次世代戦闘機「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」の「対話パートナー」になったと、インド紙トリビューンが報じた。インドはフランスが主導する別の第6世代戦闘機計画への参加も模索している。中国などが次世代機の開発を急ぐなか、インドも国際協力を通じて将来の航空戦技術を取り込もうとしている。
◆日英伊のGCAPと対話へ
トリビューンは27日、英当局者の話として、インドがGCAPの「対話パートナー」になったと報じた。インドとイギリスはこの問題について詳細な協議を行い、インドが対話パートナーとなる国の一つに選ばれたという。
ただし、インドがGCAPの共同開発国や戦闘機の購入国になったという意味ではない。対話パートナーになることで、計画の進捗や技術、能力などについて日英伊と意見を交わし、プロジェクトへの理解を深めることができるという。
GCAPは、日本、イギリス、イタリアが2035年の配備を目指して進める次世代戦闘機の共同開発計画だ。日本の三菱重工業、英BAEシステムズ、伊レオナルドなどが参加しており、2026年7月には開発を次の段階に進めるため、日英伊3カ国が共同で46億ポンド(約1兆円)を投じる契約が締結された。
◆フランスにも接近 背景に中国
一方、インドはフランスが主導する「将来戦闘航空システム(FCAS)」への参加も模索している。
インド国防省は議会に対し、FCASへの共同参加に向けた取り組みを始めたと説明した。現時点では正式な参加国ではなく、開発の分担や資金、技術移転、費用、導入時期などについて合意は発表されていない。
インドが第6世代機を視野に入れる背景には、戦闘機の近代化を急ぐ事情がある。インド空軍の戦闘飛行隊は、認可された42.5個に対して29個にとどまる。国産の第5世代戦闘機「先進中型戦闘機(AMCA)」も開発中だが、配備は2035年ごろになる見通しだ。
その間にも中国は航空戦力の近代化を進めている。J20ステルス戦闘機をすでに運用しているほか、第6世代戦闘機とみられるJ36、J50の試作機の試験も進めているとされる。
タイムズ・オブ・インディアは、GCAPとFCASの双方との協議について、巨額の費用と高度な技術を必要とする第6世代機を単独で開発する難しさを踏まえ、インドが選択肢を慎重に検討していると伝えている。
次世代戦闘機では、ステルス性能だけでなく、AI(人工知能)や高度なセンサー、無人機との連携などが重要になるとみられている。GCAPとFCASという二つの大型計画に接近するインドが、今後どこまで開発に関与することになるのかが注目される。




