【今日の名言】「自由とはつねに、思想を異にする者のための自由である」――ローザ・ルクセンブルク

ローザ・ルクセンブルク|Wikimedia Commons

「自由とはつねに、思想を異にする者のための自由である」

――ローザ・ルクセンブルク

(本当の自由とは、自分と異なる意見を持つ人の自由も認めることだ)

「自由」という言葉を聞くと、多くの人は、自分が自由に発言したり行動したりできることを思い浮かべるだろう。

しかし、ドイツの革命家であり思想家でもあったローザ・ルクセンブルクがこの言葉で伝えたかったのは、それだけではない。

本当に自由な社会かどうかが試されるのは、自分と同じ意見を持つ人の自由ではなく、自分とは異なる考えを持つ人の自由が守られているかどうかだ、というのである。

自分が賛成する意見の発言が認められるのは当然だ。しかし、自分が反対する意見や、不快に感じる意見であっても、その人が意見を表明する権利を認められるか。ローザはそこに自由の本質があると考えた。

この言葉は1918年、ロシア革命後の政治状況を論じた著作の中で記された。当時、一部の革命家たちは革命を守るために反対意見を抑え込もうとしていた。

ローザはそうした状況に警鐘を鳴らした。権力を握った側が異論を排除し始めたとき、社会は自由から遠ざかる。だからこそ自由は、少数派や反対意見を持つ人のためにも存在しなければならないと訴えたのである。

100年以上前の言葉だが、その意味は現代でも色あせていない。

SNSでは日々、さまざまな意見が飛び交う。価値観の違いから対立が生まれ、相手の発言そのものを封じたいと感じる場面も少なくない。

そんな時、この言葉は私たちに問いかける。

「自由を求めるなら、自分と異なる意見を持つ人の自由も認められているだろうか」と。

今日6月4日は、1989年に中国・北京で天安門事件が起きた日として知られている。民主化を求める学生や市民らの運動が武力によって鎮圧され、多くの犠牲者が出た。

歴史的な評価や立場はさまざまだが、「異なる意見を持つ人の自由をどう守るのか」という問いは、あの日から37年がたった今も世界各地で繰り返し問われ続けている。

ローザ・ルクセンブルクの言葉は、その問いに向き合うための一つの指針なのかもしれない。

Text by 二ノ宮直