「iPhone SE 2」はどんな仕様に? iPhone Xライク、Face ID実装、飛び交う噂
廉価モデルとして約2年前にリリースされたiPhone SEの後継機種に関する憶測が、最近になって飛び交っている。「iPhone SE 2」とも呼ばれているこの機種をめぐって、多数のテック系メディアはアップルのフラッグシップ機種であるiPhone Xとの類似性という観点からそれぞれの見解を報じている。
◆有力な3つの説
アップル製品専門ニュースサイト『9to5Mac』は12日、iPhone SE 2に関する有力な3つの予想をまとめた記事を掲載した。その1つ目は、iPhone SEの外見を改善するという「穏健な」ものである。この予想によると、後継機種の背面はガラス製となり、ワイヤレス充電に対応する。また、iPhone 7以降廃止されたイヤホンジャックが実装される。記事を執筆したチャンス・ミラー氏は、この予想がもっとも有力だと述べている。
2つ目の予想は、実装部品のアップデートのみでパフォーマンスの改善にとどまるというものだ。この予想の根拠は、アップルはiPhone SE 2を大幅にアップデートするためのサプライチェーンを整えていない、というアップル製品の予想で有名なKGI証券のアナリスト、ミン-チ・クオ氏の見解にもとづく。
3つ目の予想は、iPhone Xに似たものとなるというものだ。この予想では、iPhone SE 2のディスプレイは大きくなり(フロントカメラ部分のみ突き出ている)ノッチ・デザインが採用される。この予想のソースは「中国の工場」から流出した図面とされているのだが、その図面に従えばFace IDを実装するにはノッチ部分が小さすぎる、と指摘されている。この予想はもっともエキサイティングだが、ミラー氏は「この予想で頭をいっぱいするにすることはできない」と言っている。ちなみに、iPhone SE 2のリリース時期は5月か6月と見られている。
◆Face ID実装に伴う課題
アップル関連ニュース専門サイト『アップルインサイダー』は15日、iPhone SE 2にはFace IDが実装されると主張する記事を掲載した。このように主張するのは、アップルは他のiPhoneシリーズの新機種にもFace IDを実装すると予想されているからである。事実、次期iPad ProにはFace IDを実装するという噂が流れている。こうしたなか、もしiPhone SE 2だけFace IDが実装されなかったら、この機種だけ「ほこりをかぶって」取り残されている、という印象を与えてしまう。
iPhone SE 2にFace IDを実装する際に問題となるのが、どのようにして価格上昇を抑制するかだ。同記事は、同社がFace IDに関連する部品のコストを下げることができれば、同機種にFace IDを実装することも可能だとする。また、Face IDを実装した機種と実装しない機種という2つのモデルをリリースする可能性も指摘している。
◆強化ガラスにモックアップも
テック系ニュースサイト『CNET』は10日、iPhone SE 2にノッチ・デザインが採用されることを確信して強化ガラスの予約を受けてつけているメーカーがあることを報じた。件の強化ガラスの予約受付を始めたオリクサーというメーカーは、9to5Macの記事でも言及されていた「中国の工場」から流出した図面に基づいて強化ガラスを作ったのだ。さらに、スマホ・オンラインショップを運営しているタイガーモバイルは、流出した図面からモックアップ(原寸大の模型)を製作し運営サイトで公開している。
CNETの記事は、もしiPhone SE 2にノッチ・デザインが採用された場合、端末本体が小さいことが魅力であるiPhone SEシリーズに大きな画面という新たな魅力が加わるので、同シリーズのファンの心をつかむだろう、とも述べている。