【クイズ】物理学者が解明「涙を減らす玉ねぎの切り方」とは?

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◆問題:コーネル大学の物理学者たちが、玉ねぎを切る際に涙を減らす最も効果的な方法を発表しました。彼らの実験に基づいて、最も涙を減らす切り方はどれでしょうか?

A. 玉ねぎを冷蔵庫で冷やしてから切る
B. ​鋭い包丁を使い、ゆっくりと切る
C. 鈍い包丁を使い、速く切る
 
 
 
 
 
◆答え:

B. ​鋭い包丁を使い、ゆっくりと切る
 
 
 
◆解説:

この研究では、玉ねぎを切る際に発生する涙の原因物質「syn-プロパンチアール-S-オキシド」の放出メカニズムを詳しく調査しました。研究チームは、特別に設計されたギロチン装置を使用し、さまざまな鋭さの刃と切断速度で玉ねぎを切断。高速度カメラと粒子追跡技術を用いて、切断時に発生する微小な液滴の量と速度を測定しました。

その結果、鈍い刃物や速い切断速度は、玉ねぎの細胞を押しつぶすことで内部に圧力を生じさせ、切断時に大量の液滴が高速で飛散することが判明しました。これにより、目を刺激する物質が多く放出され、涙が出やすくなります。

一方、鋭い刃物を使い、ゆっくりと切ることで、細胞へのダメージが最小限に抑えられ、液滴の発生量と速度が大幅に減少。これにより、目への刺激が少なくなり、涙を抑えることができると結論づけられました。

なお、玉ねぎを冷やす方法(選択肢A)についても実験が行われましたが、冷蔵した玉ねぎは室温のものよりも多くの液滴を放出する傾向があり、涙を減らす効果は確認されませんでした。

Text by 二ノ宮直