「スタイリッシュ下駄」、ジワリ海外でも話題 NZで普及の「ジャンダル」に続くか?

 「ジャンダル」という言葉をご存知だろうか。

 ニュージーランドでは、ビーチサンダルのことをこう呼ぶのだそうだ。ジャンダルとは、ジャパニーズ・サンダルの略語だという。日本の伝統的な「草履」からひらめきを得て作られた、というのがその理由だ。

【ジャンダルの歴史】
 最初のジャンダルは、ヨック& コーが流通を手配し香港から輸入したゴムを使用してジャンダルズにより作られたという。その後スケラップが1987年に買収して、90年代にその子会社のバイキング・フットウェアがその名前を引き継いだ。そのとき同社は「ジャンダル」という名前を守るために格闘したという。

 ジャンダル全盛期の80年代から90年代の間、ブランドは安い偽物の輸入品にその地位を脅かされた。そこで同社は「本物のジャンダルは特別なゴムの配合で作られている」ことを登録し、「もし誰かが勝手にジャンダルの名前を使おうものならうちの弁護士がだまっちゃいないぞ」という新聞広告まで出したという。

【発案者をめぐる議論】
 ビーチサンダルが草履から影響を受けて開発されたというのはなんとも興味深い話だが、実は今ニュージーランドでは、「ジャンダル」の最初の発案者をめぐって議論が起きているという。

 一般的には、オークランドの商人モリス・ヨックが、1957年に発明したものと考えられている。ニュージーランドの歴史に関するサイト『New Zealand History online』でも、1957年は「モリス・ヨックが”ジャンダル”を商標登録した年」となっている。

 しかし、タラナキ地方在住のメアリー・デケンとその兄弟のデズ・コウィーは、ジャンダルを最初に発明したのは父の故ジョン・コウィーで、ヨックはそれを輸入しただけだと主張している。デズ・コウィー氏は「父は1940年代後半に香港で、日本の伝統的な編み草履をプラスチックで作り始めたんだ。いつも僕たちに、ジャンダルとはジャパニーズ・サンダルの略語だ、と言っていたよ」と語っている。

【「mizutori」の和モダン下駄】
 現在「ジャンダル」の商標はサンフォード・インダストリーズが所有している。同社はゴム長靴で有名だが、この「夏の人気商品」を今も製造している。これだけの議論が巻き起こったのも、それだけジャンダルへの思いが強いということだろう。

 そんなニュージーランドの方々にもぜひお勧めしたいのがmizutoriの和モダンな下駄だ。静岡産ひのきによる洗練されたフォルムと、足裏になめらかにフィットする快適な履き心地は、ジャンダル開発者が最初に編み草履を見たとき以来の衝撃に違いない。多くの海外ECサイトでも取り扱われているので、徐々に浸透してきているようだ。

 またゴム製のビーチサンダルでは水着か短パンぐらいしか合わないが、この「ひのきのはきもの」ならシンプルかつスタイリッシュなデザインで、セミフォーマルスタイルにもマッチする汎用性の高さだ。だから「少しキレイ目の格好をするときでも窮屈なのはイヤ」から「あまりにもカジュアルすぎるビーサンはちょっと…」という方までぴったりだ。きっと世界中の方に気に入っていただけるだろう。

購入ページへ:【mizutori】BLADE 14,580円(税込)

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Text by NewSphere 編集部