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タバコのお洒落なイメージ撲滅へ、仏で包装規制強化の動き ルパン三世愛煙の銘柄も対象

  • カテゴリー:国際
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タバコのお洒落なイメージ撲滅へ、仏で包装規制強化の動き ルパン三世愛煙の銘柄も対象

 芸術とお洒落の国フランスが、近々“お洒落すぎる”パッケージのタバコの販売を禁止しようとしているようだ。やり玉にあげられているのは、『ジタン』、『ゴロワーズ』などの老舗仏ブランド。ジャン・ポール・サルトルやセルジュ・ゲンズブールなどといったフランス文化を代表する著名人に愛されてきたブランドだ。

 近年世界各国においてタバコに対する規制が強まっているが、いくら“健康への悪影響”を強調しても、皆が憧れるミュージシャンや映画スターが愛用していたり、パッケージがスタイリッシュなままだと、「かっこいいから」という理由でタバコを吸い始める人が後を絶たないからだろう。

◆長い歴史を持つフランスのタバコ文化。“芸術”や“自由な反骨精神”の象徴
 フランス関連ニュースを英語で配信するメディア『The Local France』によれば、往年の大スターや文化人が愛用していたこと、そしてブランド名がかっこいいことが主なNGポイント。

「仏フィガロ紙によると、『ジタン』、『ゴロワーズ』の他にも『マルボロ・ゴールド』、『ヴォーグ』、『ラッキーストライク』、『フォルトゥナ』などのブランドが規制対象になる可能性があるという」。同仏紙によれば、命令内容は“いくぶん曖昧”なのだが、「“男らしさまたは女らしさ、スリムな体形、若さ、社交的なイメージ”などを連想させるブランドが影響を受けるのではないかと予想されている」(The Local France)。

 英ミラー紙では、フランスの長い歴史の中で培われてきたタバコ文化について解説。とりわけ『ゴロワーズ』というブランドは、第二次世界大戦中フランスにおいてドイツの占領に対するレジスタンス運動や愛国心の象徴だったことから、長らく“とてもスタイリッシュな”ブランドとして支持されてきたという。同ブランドの愛用者として同紙に挙げられている有名人は、ピカソ、サルトル、カミュなど錚々たる面々。タバコは長い間、“自由で誇り高きフランス人”を表現する重要なアクセサリーでもあったようだ。

 もうひとつの『ジタン』についても英インデペンデント紙がその影響力を説明している。「ジョン・レノンは、声に深みを与えるために『ジタン』を吸ったと言われている。(アメリカのロックバンド)『ガンズ・アンド・ローゼズ』のギタリスト・スラッシュは、『ジタン』のパッケージに描かれている踊るジプシーのタトゥーを入れたほどである」(英インデペンデント紙)。

 実はこの『ジタン』、日本の名作アニメ『ルパン三世』や『紅の豚』の主人公も愛煙していた銘柄だ。どちらもハードボイルドな魅力のキャラクターなので、『ジタン』が小道具として描かれたのだろうか。こうして見ると、これらのブランドが自国のみならず世界中の文化に多大な影響を与えてきたことを実感せざるを得ない。

◆一方日本は“国内のたばこ事業者”に配慮しながら緩やかに規制を強化
 一方、我が国日本の現状はどうだろう。日本の財務省も、警告文の種類を8から12に増やしたり、警告文の文字を大きくするなど従来よりも少し厳しくする方針。さらに、様々な意見を参考にするために現在パブリックコメントを募集している。

 しかし、“国内のタバコ事業者保護”とのバランスから、現時点ではこれ以上厳しい措置(画像表示の拡大等)はとらないつもりだ。産経新聞によれば、国内の愛煙家団体や流通業者からも規制厳格化について反発の声が上がっているという。

 外務省ホームページに掲載されている世界保健機関(WHO)『たばこ規制枠組み条約』では、タバコが健康に及ぼす悪影響についての警告表示は「主な表示面の50%以上を占めるべきであり、30%を下回るものであってはならない」と定めているが、現在日本では最低ラインの30%にとどまっている。

 毎日新聞も今月13日の記事で、「同条約は写真や絵を付けることを奨励しているが、日本は“過度に不快感を与えないことが重要”などとして導入に至っていない」と報じている。

 以下は、今年6月に更新された世界保健機関(WHO)のタバコに関するレポートからの引用。
「・喫煙者の約半数が、タバコが原因で死亡している。
・毎年約600万人が、タバコが原因で死亡している。内、直接喫煙による死亡が500万人以上、間接喫煙(副流煙にさらされてきた非喫煙者)による死亡が60万人以上。
・世界全体の喫煙者10億人の約80%が、低中所得国に住んでいる」

 タバコは昔から映画やTVドラマなどで“退廃的でちょっと不良(ワル)っぽい、かっこいい小道具”または“反骨精神の象徴”として用いられてきた。それゆえ、少々健康に悪いくらいではやめない、という人が多いのではないだろうか。そういう意味では、“かっこいい印象”をなくそうとするフランスの試みは有効かもしれない。

(月野恭子)

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