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ISを追い詰めることはできるのか?アノニマスの狙うIS弱体化策、実効性のほどは?

  • カテゴリー:国際
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ISを追い詰めることはできるのか?アノニマスの狙うIS弱体化策、実効性のほどは?

 国際的ハッカー集団「アノニマス」が、過激派組織「イスラム国」(IS)に対して「宣戦布告」した。13日にパリで発生した同時多発テロを受けたもので、ISは14日に犯行声明を出している。アノニマスはYouTubeに投稿した動画の中で、「大規模なサイバー攻撃を待っていろ。宣戦布告だ。覚悟せよ。世界中のアノニマスがお前たちを追い詰める」と語った。アノニマスによる攻撃は、どのような形をとるのか。また、どのような狙いのもとに行われ、どれほどの効果があると考えられているのだろうか。

◆ISに対してどのような攻撃を行うのか
 ISに対する攻撃について、タイム誌は、アノニマスはISを混乱させることに狙いをしっかりと合わせているようだ、と語る。

 今年1月のシャルリー・エブド襲撃事件後、アノニマスはすでにISとの戦いを始めている。アノニマスはISとの関連が疑われるTwitterアカウント数万を停止させるのに成功した、とタイム誌は伝える。またガーディアン紙などによると、ISの人員募集に使われるウェブサイトをDDoS攻撃によってダウンさせたという。

 今回の攻撃も、おそらくそれを踏襲したものとなるのではないか。攻撃の進展状況は、今回の作戦「オペレーション・パリ」のTwitterアカウント「#OpParis」上で発信されている。タイム誌によると、同アカウントは17日、IS関連のTwitterアカウント5500以上を停止させたと発表したという。また、攻撃対象のリストとみられるテキストファイルへのリンクも張られていたそうで、その中には、ISメンバーのTwitterアカウント、シリアのインターネット・サービスプロバイダー、IS関連のメールサーバー、ウェブサーバーが含まれていたという。

 IS側は、アノニマスの攻撃に警戒するよう呼びかけるメッセージをメンバーに発信した。不用意にリンクを踏まないことや、VPNの使用などが指示されている。アノニマスの攻撃を真剣に捉えているようである。

 BBCは「#OpParis」アカウントを管理する人物に文書でのインタビューを行っている。この人物によると、作戦の主要な目的は、パリのテロ攻撃の犯人と、関連する全てのテロリスト組織を特定すること、それら組織の人員の出所を調べ上げるための情報収集、ISのプロパガンダ能力を奪うこと、ソーシャルメディア上のISの勢力を食い止めること、彼らの情報を公開すること、人類へのいかなる脅威も停止させることだという。

 取材者は、ISが情報機関の目に触れるTwitterアカウントで連絡を取っている方が、それらを攻撃して地下に潜らせるよりも、ISとの戦いで好都合なのではないか、との疑問をぶつけている。それに対する回答は、「ISISのプロパガンダは、彼らの活動の宣伝に基づいている。彼らは、彼らの名前、血まみれの画像、暴力的な動画で恐怖を与えたがっている。われわれは銃で彼らと戦うことはできない。彼らのプロパガンダを止めさせることが、彼らの人的資源と、インターネットでの勢力を弱体化する効率的な方法だ。(また)彼らの連絡を混乱させることは、彼らが攻撃を流動的に計画することを難しくする」というものだった。

◆攻撃に実効性はあるのか。見方はまちまち
 アノニマスの攻撃の実効性について、各メディアでは、まちまちな意見が紹介されている。

 フォーチュン誌は、アノニマスには、攻撃を仕掛け、成功させる力が十分に備わっている、と語る。その一方、それらの攻撃の効果がどれほどのものになるかは不明だ、としている。サイバーセキュリティー専門家ベン・フィッツジェラルド氏(米シンクタンク、新アメリカ安全保障センターの国家安全保障プログラムのテクノロジーディレクター)は、攻撃がISにとって「脅威というよりは迷惑行為」程度で終わる可能性もあるとしつつ、自分は成功すると考えていると語っている。

 サイバー戦争の専門家デービッド・ゲワーツ氏はCBSで、サイバー攻撃の一般論として、途方もなく大きな効果をもつ可能性がある、と論じている。「もちろん、サイバー攻撃によって、誰かを逮捕したり、テロリストを退場させたりといったことはできない。しかし、テロリストの活動の組織的要素を弱体化することは確実にできる。もっと重要なことだが、サイバー攻撃によって、テロリストの保有する資金、および資金源のどちらも追跡することができる。資金の流れにダメージを与えることで、テロリストの活動に確実に衝撃を与えることができる」と説明した。

 FPは、攻撃の実際の効果については懐疑的だ。IS関連のTwitterアカウントを停止させたり、ウェブサイトをダウンさせたり、たまにメンバーの身元を特定しても、ISを止めることにはならないだろう、と語る。しかし、必ずしもそうでなくてもいい、という。ネットにおける反IS活動のポイントは、ISに対して反意を示すことにある、と述べている。

(田所秀徳)

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